『戦う!書店ガール』(第9話=最終回)感想

『戦う!書店ガール』(第9話=最終回)感想

理子(稲森いずみ)にふられたのに、
ペガサス書房吉祥寺店に本を入れるよう各出版社にお願いしたり、
店員全員をユニコーン堂で引き受けるよう計らったり、
田代(田辺誠一)ったら、どんだけいい人なんだよ〜(泣)

でもそれは、
それほど理子が好きだった、というのとはちょっと違う気がする。
理子が好きだから、だけじゃない、
同じ「書店に働く者」として、自分の働く場所を賭けて戦う理子たちの姿は、
きっと田代にとっても、他人事じゃなかったんですよね。

うん、個人的には、理子に告白した彼より、
理子の心に寄り添い、彼女を後ろから支えようとする、
こういう田代の方が好きです。

亜紀(渡辺麻友)や三田(千葉雄大)はもちろん、
野島(木下ほうか)に思いっきり平手打ちくらわせた志保(濱田マリ)、
お客さんから「成長した」と言われた日下(伊野尾慧)、
きっちり髪しばって頑張った由香(木崎ゆりあ)や
麻美(鈴木ちなみ)や、畠田(森岡豊)も・・
2か月間 店の存続を賭けて真剣に戦った彼らは、
お店やお客様のことを大切にする、自分で考えて行動する店員になった、
それはペガサス書房社長(山中崇)の求めていた店員像でも
あったはずなんだけど。

彼らが懸命にアイデアを出し合い、汗をかいて動き回ったにもかかわらず、
約束の 売り上げ20%増には あと一歩届かなかった。
彼らの頑張りを認めてはいても、会社全体のことを考えると・・
結局は吉祥寺店の閉店は避けられなかった。
それでも、きっと社長の胸には、
書店のあるべき姿、書店員のあるべき姿、
さらには、彼らの力を十分に引き出す上司としてのあるべき姿が、
はっきりと焼きついたに違いない。
社長も、ただのいじめっこじゃなくてよかったです。

一方、田代にただ寄りかかってるだけじゃないか、
と思われた理子も、さすがに甘えっぱなしじゃなかった。
退職願を出した上、田代の世話にもならず、
自分の夢を追い始める、と。
そうだよね、そのぐらい自分に厳しくないといけない、
自分なりの夢を持ち続けないといけない。
そんな理子だからこそ田代も彼女に惹かれたんだと思うし。

吉祥寺店のお泊り企画に参加した小幡(大東駿介)も、
あがち先生(浅利陽介)から紹介された有望な新人を物色中。
めげてません。

最後は亜紀と小幡の結婚式。
ユニコーン堂で頑張っている元店員たち。
全員がそれぞれ前向きになっているのがいいですね。
最後の三田の「理子さんに認めてもらえるような男になります」宣言も、
つまりは自分を成長させることに繋がってる。
それって要するに田代を超えるような男にならなきゃならないわけで、
相当ハードル高そうですが。
はいはい、楽しみにしてるわよ、と、軽く流してた理子さんが
大人の風情でかっこよかったです。

 

『戦う!書店ガール』     
放送日時:2015年4月-6月 毎週火曜 20:00- (関西テレビ・フジテレビ系)
脚本:渡辺千穂 原作:碧野圭『書店ガール』シリーズ(PHP文芸文庫)
演出:木内健人 プロデューサー:山下有為、沖貴子、松井洋子
音楽:横山克 主題歌:渡辺麻友 「出逢いの続き」(Sony Music Records
挿入歌:SOLIDEMO 『Girlfriend』(avex trax
協力:丸善ジュンク堂書店  制作著作:関西テレビ(8カンテレ)
キャスト:渡辺麻友 稲森いずみ千葉雄大 大東駿介 鈴木ちなみ 伊野尾慧 木崎ゆりあ 森岡
山中崇 マキタスポーツ 木下ほうか 濱田マリ/井上順/田辺誠一
ゲスト:紺野まひる    公式サイト