『小公女セイラ』(第7話)感想

小公女セイラ』(第7話)感想
どうも、5話あたりから感想を書くのが辛くなって来ています。
いや、面白くない、とか、くだらない、とか、そういう理由じゃなくて、
むしろその逆。
このドラマの主要人物は、皆、
マンガナイズされ、型に嵌められて薄っぺらなように見えるけど、
実はいろんなものを背負わされていて、
しかも、それが何か、というのを
簡単には読み解けないようになっている・・
彼女らの言葉や行動のひとつひとつに意味があるようで、
全部を掴み切れないもどかしさがある・・
毎回毎回、ドラマからいろんな示唆を受けているのは確かなんだけど、
ボキャブラリー不足の上、最近 妄想力の衰えてるw私は、
それを、どういうふうに言葉にして行けばいいのか
悩んでしまうのですよね。で、感想が遅れてしまう、という・・
・・いや、単なる言い訳に過ぎないかもしれませんがw。

        *

今回も、突然の来訪者が登場します。
カイト(林遣都)の幼馴染みのゆかり(日向千歩)。
隣の屋敷でバイトを始めた彼女が、むりやり学院に入り込む、
って展開も、かなり強引ですが、
このドラマで、そういうところをいちいち気にしちゃいけない、
ということは、今までで十分に学習しているのでw
今度はどういう災難がセイラ(志田未来)に降りかかるのか、
というところに興味を持って観ました。

 

ゆかりは、セイラを、カイトを巡る恋のライバル、と勝手に思い込んで、
いちいちセイラの仕事を邪魔しにかかります。
しかし、カイトに対して(まだ)そういう感情を持っていないセイラは、
ゆかりの行動を、ただの悪意としか感じられない。

 

まぁ確かに、ゆかりのやってることは、いじめでしかないので、
共感出来るところはほとんどないのだけれども、
彼女がそういう人間であるからこそ、
セイラはじめミレニウム女学院の人たちに気づかせたものも
あったような気がします。

 

貧しい、ということが、すべての免罪符にはならないし、
「誇り」が、富める人間だけの所有物ではない、ということも、
ゆかりの言動が、逆に教えてくれたことかもしれません。

 

彼女がやって来たことで、
セイラは、カイトの存在を意識するようになりますが、
逆に、カイトは、
ゆかりに「あの人(セイラ)はあっち側の人だよ!」と言われたことで、
今後、セイラを好きな気持ちが前に進まなくなる可能性もあるわけで、
トラブルメーカー・ゆかりは、物語の流れを変化させる意味で、
なかなか重要な役回りだったように感じました。

 

今回は、千恵子(樋口可南子)の心境にも変化がありました。
ブローチがなくなったことをきっかけに、
そのブローチを授かった時に得た「誇り」を思い出し、
セイラを使用人として認め、お給料を払う、という・・
それは、自分の内にも、セイラの内にも、同質の純粋な誇りがある、
ということに気づいたからなのでしょうか。

 

一方、ゆかりが捨てたブローチを必死で探し、
しかも、千恵子にそのことを告げずに、そっと返したセイラにも、
変化があったように思います。

 

セイラにお給料を渡す千恵子、受け取るセイラ、
その後に、机の中のブローチに気づく千恵子。
この、おそらく初めて「対等」になったと言っていい ふたりのやりとりと
その結果としてブローチが戻った場面は、
原作によって、ある程度今後の展開が想像出来ることもあって、
なおさら興味深く感じられました。

 

ただ・・う〜ん・・
じゃあ・・亜蘭の存在意味ってどこにあるの?
もうずっと傍観者のまま、場面を背負うような登場の仕方をしていない、
しかも、千恵子のビューネくんになってくれるに違いない、と
読んでいた私の予想に反して、
千恵子は、自力で、さまざまな抑圧から解放されようとしてるみたいだし。
おいおい、じゃあ亜蘭は何のために存在してるんだ!?
・・と思ったら、来週は、笑美子(斉藤由貴)を抱きしめてるしw。
まだまだ着地地点が読めないぞ、亜蘭!


今週のツボ。
まさみ(岡本杏里)に対して「すみません」と素直に謝る亜蘭。
フランス語を駆使して、ドラマのナレーターになってる亜蘭w。
ゆかりより早くハンバーグを作り終えて、「どうよ!」って顔するセイラ。
より一層大きくなってる真里亜(小島藤子)のピンクのりぼん。
チョークをバキバキ折りながら
プレゼントの応募方法を発表する林遣都くん。(爆)

 

それにしても、要潤くんの役名が栗栖(クリス)って・・w
どこまで遊んでるんだか、このドラマ。
いやいや、要くん(まだ28歳なんだね〜)には、
40代になってもこういう名前が不自然じゃない俳優さんで
いて欲しいもんですわ、田辺さん(役名・亜蘭=アラン)みたいにw。

 

ところで、このドラマは何話まで続くんでしょうか?
これだけ密度の濃い内容を収束させるためには、
せめて10話ぐらいまでないと・・と思うのですが、はたして・・?