『小公女セイラ』(第6話)感想

小公女セイラ』(第6話)感想
う〜ん、正直、前半、路美 (春日香音) が駄々をこねるシーンは、
観ていてしんどかったです。
何と言うか、今まで嘘っぽいなりの面白さがあったんだけど、
今回は、話があまりにも唐突で、ちょっとついて行けなかった。
まぁ、私はああいう子が好きじゃない、ってのもあるのかもしれないけど。
(余談ですが、路美の父親役の安田顕さん、いい声ですね〜)

 

ただ、後半は、なかなか面白かったように思います。
特に、セイラ(志田未来)と千恵子(樋口可南子)が対峙する場面は、
志田さん樋口さん共にものすごい迫力で、
観ていて、知らずに全身に力が入ってしまいました。

 

このシーンの前に、かをり(忽那汐里)がセイラに語る
「傷つきたくないから人と関わらない、それが21世紀の正しい生き方」
という台詞もまた、今のこの時代を的確に突いていて、
セイラのようにまっすぐな心の強い人間とぶつかることで、
当たり障りなく仮面をかぶって生きていた
千恵子を始めとする周りの人間が、
本心をさらし、本音を吐き出さざるを得なくなる、
そういう生き生きとした「体温」(生きる力?)を、
みんなから引っ張り出す役を、セイラは背負っているのかなぁ、
という気もしました。
それを、普通の設定でやると、いかにも説教じみてしまうから、
あえて、B級芝居じみた嘘っぽい背景やセットの中で、
思いっきり本音を吐かせているのかなぁ、と。

 

今回、まさみ(岡本杏里)や真里亜(小島藤子)のかわりに
前に出て来たのは かをりで、
なかなかいいポジションで使われていたのも良かったように思います。
カイト(林遣都)が、先週から一変、ワキにまわってしまったのが残念だけど。

 

で、亜蘭先生(田辺誠一)。
うーん、今までのように完全な傍観者として、ではなく、
一歩、物語の核心部分に踏み込んで来ると、
ふわふわキャラのまま、というわけには行かないので、
少し、生な人間っぽさが出てしまったかなぁ、と、
ちょっと残念ではありました。
セイラの熱さに巻き込まれなくていい、唯一の役なのかなぁ、
と思っていたので、ふわふわのまま最後まで突っ走るんじゃないか、と、
ちょっと期待してしまっていたから。

 

まぁ、やっぱり主人公のセイラ側ではなくて、
セイラをいじめる千恵子側につく人だった、ということで、
面白い立ち位置には違いないんですが、
もう6話だというのに、亜蘭の存在意味が、ほんのちょっと小出し
にされただけで、いまだにはっきりしていないので、
観ていて消化不良を起こしそうになります。

 

観てるだけでそうなのだから、演じている方はもっと
フラストレーションたまってるんじゃないでしょうか。
我慢しきれなくなって、遊びに走ろうとしてる田辺さんに、
ちょっとはらはら。
こらこら ダメだぞ、亜蘭はそういうキャラじゃないんだから!

 

でも、ま、セイラとのフランス語のやりとりが、今回は素晴らしかったし、
「千恵子さん・・」という台詞の言い回しが、私としてはツボだったので、
今の段階では、それだけでもいいか、と。

 

で、「これ以上遊ばないうちに、
千恵子の核心に踏み込んでくれるよね、亜蘭」
(呼び捨て御免w)とか思っていたら、
なんと来週は要潤さんが出る、というんでないの。
いや〜、キャラかぶらないのかしら、ちょっと心配だわ。