『小公女セイラ』(第2話)感想

小公女セイラ』(第2話)感想
セイラ(志田未来)にとっては、まさに
「ブラック学院で働いてるんだが、もう私は限界かもしれない」
な回でしたね。
1時間が、ものすごく早く感じられました。
「こんな、‘お嬢様が一夜にして無一文に〜’・・な無理矢理な展開
ってどうなのよ」って、疑心暗鬼で観始めた人も多いと思うけど、
いきなり、日出子(広岡由里子)から、
「‘ああ、私は何て不幸なのかしら’なんて考えてんじゃないわよ!」と、
多くの視聴者の気持ちを代弁するような先制パンチが、セイラに飛んで、
逆に、すんなりドラマに引き込まれてしまいました。
いや〜、上手いわ〜岡田惠和脚本。

 

でも、ほんと、学院長役の樋口可南子さんの言うとおり、
志田さんは、いじめられればいじめられるほど、
どんどん輝いて来て、どんどん魅力的になって来て、
どんどん惹かれてしまいます。
立場は上のはずなのに、学院長が、セイラのまっすぐな瞳に
追い詰められて行っているような気がして、
セイラに無理難題吹っかける彼女が、逆に あわれに感じられるほど。
こうなると、あの何があってもへこたれない、
あまりにもまっすぐなセイラに対して、
どこまで耐えられるか観てみたい! もっといじめて!と、
ついつい、こちらも、いたぶりたくなってしまったりしてw。

 

学院長(樋口)と妹・笑美子(斉藤由貴)のやりとりは、
あいかわらず面白いです。
斉藤さんの役造形の柔軟さは、素晴らしいですね。
樋口さんとますます良いコントラストになって来て、
前回以上に楽しませてもらいました。
ふたりそれぞれの言い分は、いろんな立場に変換出来るような気もします。
政治家と官僚とか、国と国民とか、会社幹部と社員とか・・。
で、なぜか『瑠璃の島SP』のカマドおばぁを思い出してしまった。

 

カイト役の林遣都くんは、志田さん同様、すなお〜に演じていて、好感触。
田辺さんとは正反対wに、役を作っているという感じがまるでなくて、
すんなりと心に入って来ます。
「そういうとこがお嬢様なんだよなぁ」なんて、ひとりツッコミもグ〜。
そして、屋根裏部屋がよく似合うw。

 

生徒たちも、それぞれキャラ立ちし始めて来ましたね。
中でも、真里亜(小島藤子)が、いかにもいじめっこ、って感じで面白い。
まぁ今のところステレオタイプのいじめ役ではあるけれど、
相手があのセイラでは、いじめればいじめるほど、
自分がみじめになって行くのでは、と。
スピーチをセイラに横取りされた時は、さすがに可愛そうにも思えたし・・
脚本・演出含め、今後どんなふうに変化して行くか、楽しみです。

 

で、亜蘭先生。
う〜ん、どうも、この人はよくわからんなぁ・・
フランス語のスピーチをどうしてもセイラにやらせたい、って
固執してる感じはなかったし
フランス語の授業を手伝って欲しい、と院長にお願いした時も、
なんとかしてセイラを窮地から救いたい、って
考えてるわけでもなさそうだったし、
どちらかと言うと、セイラよりも、この学院そのものを救いたい、
って考えてるような気がしないでもない。
で、あの500万円の助成金ってのは、この人の自作自演なんじゃないか、
なんて、ちょっと疑ってしまった。

 

・・・いや、田辺さんがやってるから、
そのぐらいのことがあってもいいんじゃないか、って、
ファンとしては、ついつい深読みしたくなってしまうんですよw。
このところの田辺さん、
本当にいいポジションで面白い役が続いていたので、
亜蘭先生の(本筋から遠い)立ち位置に、物足りなさを感じてしまって。
まぁ、今のところは、あえてそういう距離にいる、
ってことなのかもしれないけど。

 

・・・でもまぁ、私の妄想の中では、
セイラをワキに追いやった「大人ドラマ」が、
ほぼ出来上がりつつあったりして、
別な意味で楽しませてもらってるんで、いいんですけどね、別に。
(おいおいw)

 

それに、役そのものに物足りなさはあるものの、
演じてる田辺さんを観てるのは、本当に楽しくて。
フランス語の発音に第1話ほどの切れがないのが残念だけれども、
学院長に対して、かがんでデスクに両手をちょこんと乗せて
上目遣いでお話したり(ペット系俳優の面目躍如w)
手指をちょっと大袈裟に動かしてみたり、
あくまでも、やんわり微笑みを崩さなかったり、と、
田辺さんプレゼンツの「亜蘭由紀夫の型」には、まったくブレがなくて。

 

1話では気づかなかったんですが、
亜蘭先生、リップ(グロス?)使ってます?
唇がつやつやしてたので、もしかして・・
このドラマは、出演者のメイクが良いので、ひょっとして亜蘭先生も、
メイクさんのおもちゃ(いい意味で)になったんじゃないか、とw。

 

前髪長めのふわふわ茶髪に、つやつや赤い唇、の亜蘭先生。
あとは、大柄のチェックのバンツをもうちょっとおちついたものに
替えてもらえば、少なくとも、見た目は、パーフェクトな
「亜蘭型」になるんですけどね〜。衣装さん、ぜひご検討下さいw。