今さら『風林火山』(大河ドラマ):再見感想

今さら『風林火山』(大河ドラマ):再見感想
≪翔夢≫トークのために、ほぼ1週間かけて、第1回から再見。
小山田信有(@田辺誠一)の出演シーンだけ観よう、
と思って観始めたのですが、
あまりの面白さに、途中で止められず、結局すべて観るはめにw。
小山田の死以後は、ほとんど録画していなかったのですが、
最後の方はレンタルして、
ほぼ50回(途中2〜3話観なかった回あり)観直しました。
長かった〜! でも、めちゃくちゃ面白かった!


登場人物一人一人が生きている感じ、ナマの息づかいが聞こえる感じ、
お互いの感情が激しくぶつかり合ってる感じ・・・
うまく言えないのですが、
どの人間にも、血が巡り、ドクドクと鼓動している音が聞こえる気がしました。
そして、
主人公も脇役もない、敵も味方もない、良いも悪いもない、
誰も彼もが、生まれついた場所で、生きるために必死に泥臭くあがく姿が、
手を伸ばせば届くところにいるような錯覚に陥るほど身近に感じられて、
感情移入しまくってました。


これは、プロデュースの勝利。脚本の勝利。演出の勝利。
音楽の、大道具・小道具の、衣装、照明、カメラ、その他スタッフの勝利。
そして、俳優の勝利。


決して派手なメンバーではなかったけれど、
このドラマを観て好きになった俳優・スタッフ、
気になった俳優・スタッフがたくさんいて、
今後いろいろなドラマを観る興味が深まったことも、嬉しいことでした。


田辺さんが演じた小山田に関しては、
全部通して観たことで、初見の時よりもずっと冷静に、
立場をわきまえてw観ることが出来たような気がします。
周囲の評判も良かったので、初見の時は勝手に盛り上がってしまって、
内野・市川・ガクトに続く重要な役、ぐらいの気持ちで観てましたからねw。
いくら田辺ファンとしての贔屓目(ひいきめ)が入っていたとしても
さすがに、そりゃ見当違いだったよなぁ、と。
今考えると笑っちゃいますが。


だけど、今回、時間を置いたことで、ファンとしての視線が自然と薄まり、
小山田に対する相応の(冷静なw)距離感が持てたことで、
逆に、全体を通しての小山田のポジションみたいなものが、
見えて来たような気もします。


真田夫妻の夫婦愛と、小山田信有の死に様が、最終回に近づくにつれ、
勘助の、生涯独身のまま由布姫への深い純愛を貫いた姿に
重なって見えて来る・・
そういうふうに仕組まれていたんだ、と、改めて気づかされて。
これほど奥の深い人間ドラマの、そういうポジションに、
田辺さんを使ってくれたことが・・
そして田辺さんがこんなふうに演じてくれたことが・・本当に感慨深くて、
そんなことを考えてたら、勝手にジ〜ンと来たりして。


確かに、小山田は、
ちょっとしたスパイス程度の役だったかもしれませんが、
そのスパイスが、とても良く効いていて、
このドラマの深い味わいに一役買っていたことは、
誰しも認めてくれるのではないか、
だからこそ、あちこちで話題にもなったし、
ファンも生まれたのではないか、という気もします。


とにかく、面白いドラマでした!
今回、改めて時間をかけて観直して、そんなふうに再確認出来たことは、
本当に幸せなことだな、と思います。