『神の雫』〜亀梨和也 考。

神の雫 〜妄想過多の一田辺ファンから見た、亀梨和也 考。
神の雫』の感想を書き続けていたことで、
思いがけない嬉しいことがありました。
感想を読んで下さった亀梨和也くんのファンの方何人かと、
個人的にメールのやりとりが出来たこと。

 

田辺さんのファンの方の中には、
もうずっと長いお付き合いをさせていただいている方も多くて。
(人見知りが激しいので、実際にお会いしたのは3人しかいないけど‥w)
たぶん、その方たちとは、
これからも途切れず 交流が続いて行くんだろうと思うんですが、
亀梨くんのファンの方とは、
このドラマの余韻が続く間だけの繋がりかもしれず。
そんな一期一会の感覚があったせいか、
なおさら密度の濃いやりとりが出来たような気がします。

 

メール交換をしている中で、徐々に、というか、自然に、
私がドラマの亀梨くんを観ていて漠然と感じていたことが、
具体的に言葉になって来て。
まだまだ『神の雫』から離れられない身wとして、
少し、そのあたりをまとめてみようか、という気持ちになりました。

 

サブタイトルにもあるように、
以下は、妄想過多の田辺誠一ファンである私・翔が、
俳優・亀梨和也に対する(役を通しての)印象や、今後の展望を、
あくまで超個人的な感覚で、
多分に独断と偏見を含みつつ書いています。
特に亀梨くんのファンの皆さま、
海のように広い心wでお読みいただければ、ありがたいです。


―――――で、「亀梨和也 考」。

 

神の雫』第1話の感想の中で、
 >亀梨くんって、身体内のどこかに、孤立感というか、浮遊感というか、
 >そういうものを抱えてる人のように私には見えるんだけど、
 >そう感じられるとしたら、
 >それは「神咲雫を演じている」からなのでしょうか。
 >うーん、私はどうも、亀梨くん自身が持っているものなのかなぁ、
 >という気がしてならないんだけれども。
と書いたのですが、実は、この「浮遊感」のようなものは、
ドラマを観る直前(年末)に、
「世界記録工場5」という番組に出演していた亀梨くんを観ていて、
漠然と感じていたことでもありました。
スポーツ選手やらお笑い芸人やら、畑違いの大勢の大人たちの中に、
KAT-TUNのメンバーとしてではない「独り」で置かれた時の、
ふわんと浮いた感じ・・に、何だか妙に惹かれて・・
それが、そもそも私が亀梨くんを気になり出した最初だったのかも
しれませんw

 

そして『神の雫』の神咲雫・・
 >そういう部分(浮遊感)が、今回の雫役では、
 >すごく効いている気がする。
 >自分の居場所が見出せない、というか、
 >本来の場所にまだ着地していない、というか。
と、1話の感想に続けて書いたように、
亀梨和也という人間に対して感じた「浮遊感」が、
ドラマ版・雫にもオーバーラップしているように思われて・・
物語が進むにつれ、私は、ますます彼に惹かれるようになりました。

 

雫が持つ、透明感、性格の素直さ、人当たりのやわらかさ、アクのなさ・・
それらが、亀梨和也本人が持つ個性から発せられたものではなく、
「演じること」で生み出されたキャラクターだと知ったのは、
『+act mini 』を読んだ時。

 

まだまだ未熟な「演技」ではあるのだけれど、
考えて作り出した「神咲雫」の中には、
雫という青年の人生を生きようとする「俳優・亀梨和也」の、
この役にかけるひそかな想いや願いが息づいているようにも感じられて・・
私の亀梨くんへの興味は、ますます加速して行きました。

 

ドラマの神咲雫は、
遠峰一青とは違った意味で、すごく難しい役だったように思います。
アクの強い一青(田辺誠一)の対極にあって、
感情を極端に吐き出すことも、ぶつけることも出来ない、
あくまでソフトで優しく、あくまで天然で、
しかし、芯にはブレない確かな強さを持ち合わせる・・
今どき「おぼっちゃま」なんて呼ばれる・・
そんな23歳の青年が、どこにいるでしょう?w

 

亀梨くんにしても、決して彼の「任」に合った役ではなかったに違いない。
なのに、彼は、回を追うごとに、雫に血を通わせて行った・・
原作より一層リアリティの希薄なそんな役を、とにもかくにも演じ切り、
観ている人間をどんどん納得させて行った・・
それってすごいことなんじゃないか、と。

 

そんな彼を観ていて、
今この時期に『神の雫』と出会い、神咲雫と出会ったことは、
間違いなく俳優・亀梨和也の大きな財産になる、と、
私は、そんなふうにも感じるようになりました。

 

気づいてくれたでしょうか。
彼自身の(亀梨和也としての)キャラクターの魅力を
前面に出した役をやって、
もしかして良い視聴率が取れたとしても、
俳優として、今回ほどの収穫が得られたかどうか、というのは疑わしい。

 

彼の中に間違いなく芽吹いたはずの、俳優としてのかすかな自信・・欲・・
面白いと思う気持ち・・
それらは、バックボーンに何も持っていない、
一俳優・亀梨和也として雫を演じたからこそ得られたもの。
KAT-TUNという温かな場所にいたのでは、きっと得られなかったもの。
彼自身が変化を望まなければ、手に入らなかったもの。
彼が求めたから、初めて開けた道だったに違いない・・ということを。

 

今回の低視聴率で、亀梨くんはしばらくドラマに出ないんじゃないか、
と不安視する声がありますが、
今回の亀梨くんの雫を、面白い、と思ってくれた制作側の人間も、
どこかにきっといるんじゃないか、
しろうとの私にも伝わるものがあったんだから、
くろうとの制作側に伝わらないはずがない、とも思うんですよね。
KAT-TUNだから使おう、人気があるから使おう、ではなくて、
亀梨和也という一俳優に、興味を持ってくれた人が・・

 

俳優は皆、そうやって次の役を得ています。
たとえば、田辺さんにしても、例外ではありません。

 

名優・柄本明さんは「俳優は皆、潜在的な失業者だ」と言いました。
名言だと思います。
ひとつヘタな芝居をしたら、もう後がない・・仕事がもらえない・・
きびしいけど、だからこそ、
自分のすべてをぶつけて行ける仕事だとも思います。

 

いい役だろうが、そうでなかろうが、合う役だろうが、そうでなかろうが、
与えられた役を精一杯演じること・・
そうやって、少しずつ
「俳優・亀梨和也」個人としての蓄えを増やして行く事で、
やがて、亀梨くんにしか出来ない、
亀梨くんの魅力を最大限生かして使ってもらえる
役が巡って来るのではないか・・と、
17年俳優をやって来て、
ようやく実力と役とのバランスが取れて来たと思われる
田辺さんを見ていて、そんなことも思いました。

 

そして、そうやって個々の個性を磨き、際立たせることが、
KAT-TUNというグループ自体の魅力を深めて行くことになるのだ、
ということも・・・

 

ただ、亀梨くんの場合、
ほとんど主役ばかりというのは、辛いものがありますよね。
たまにはワキに回って、
作品を俯瞰(ふかん)で見ることも大事なんじゃないか、
という気もします。
主役ばかり与えられる、というのは、ある意味、
トップアイドルならではの辛さ・苦しさ、と言えるのかもしれません。

 

TVドラマ冬の時代、と言われる今、
ひょっとしたら、しばらくのあいだ、
俳優として不遇の時期があるかもしれない。
でも、亀梨くんは、それを自分の陰影のある魅力として蓄えられる、
そんな青年なのだ、と、私はそう思いたいですし、
少なくとも、私には、
彼は、そういうところを確かに持っている人のように思えます。

 

いつか・・・
亀梨くんも、俳優としての確実な力をつけて、
飛び立つ時が来るんでしょうか。
どんな飛び立ち方をするのか、どこへ向かって飛び立つのか・・
それを見届けたい気がします。

 

私としては、
彼には一度、本格的なファンタジーをやって欲しい気がします、
ワキなのに注目をさらうようなおいしい役で・・w 恋愛感情抜きで・・w
その時、またぜひ田辺さんと共演してくれたら・・

 

田辺ファンとして、そして、にわか亀梨ファンwとして、
神の雫』がきっかけで、そんな夢を見続けることが出来るのは、
本当に幸せなことだと思います。