『ROOKIES』/『CHANGE』 感想

『ROOKIES』/『CHANGE』感想〜「熱」のあるドラマは面白い!
『ROOKIES』
初回を観た時に、
生徒を演じている20代半ばの俳優さんたちの、
勢い、というか、迫力、みたいなものに、
TVドラマでは久しぶりに、私なりの「観応え(みごたえ)」を感じて、
以後、時間が取れた時は必ず観るようにしているんですが。

 

これはもう、キャスティングの妙、みたいなところがあって、
市原隼人小出恵介城田優中尾明慶高岡蒼甫桐谷健太・・・といった
ドラマや映画で何度も「高校生役」を演じて来て、
もうそのワクに収まり切れなくなりつつあるメンバー(笑)をあえて配して
センの太い、ドスの効いた、決して綺麗じゃない(笑)
でも「男子」には確実に共感が持てるキャラとして設定したその時点で、
このドラマが成功するベースが出来上がった、という気がします。

 

彼らの屈折には、ちゃんと「理由」があるのですよね。
分かりやすい「ドラマのための」屈折ではなく、
ひとりひとりの「心の痛み」から生まれ出た、
止むにやまれぬ屈折であることが、
このドラマを、いい意味で熱く重いものにしている気がしました。

 

アクの強い彼ら「高校生」を引っ張る川藤先生は、佐藤隆太さん。
正直、メンバーと同じユニフォームを着せたら、
彼だって、高校生にしか見えない、って感じですが、(笑)
私は、この人が演じる役にはいつも心のどこかに空洞がある感じがして、
それが、今回は不思議に魅力的に作用して、
この先生を、ただの単純な熱血教師にしていないような気がしました。
だから、なおさら興味深い、とも。
――まぁ、あいかわらずの私見ではあるけれども。

 

放送日は土曜。
このドラマのすぐ後に『ごくせん』が放送されているのですが、
うーん、正直、私としては、
『ROOKIES』を観てしまってからは、
『ごくせん』の軽さに乗れなくなってしまいました。
もちろん、同じように「不良な高校生」を中心にしたドラマではあっても
このふたつを安易に比べることは出来ないし、
どちらを「より面白い」と思うかは、
視聴者の好みの問題、でいいんでしょうが・・
それにしても、このふたつのドラマの間に、
視聴率がダブルスコアになる程の大差があるとは思えないんだけどなぁ・・・

 

『CHANGE』
木村拓哉さんは、
あすなろ白書』の頃から好きな俳優さんではあったのですが、
彼が主演するとなると、いつも、メディアが大騒ぎになってしまうので、
どうも腰が引けていたのですよね、今まで。
でも、今回は、テーマも面白そうだし、
大好きな深津絵里さんや阿部寛さんも出ているし、ということで、
初回を観てみました。

 

いや〜面白かったですね! 
正直、自分でも、こんなにはまるとは思ってなかった。(笑)
一見 能力も意欲もなさそうなのに、
議員の血縁というだけで選挙に担ぎ上げられてしまう
啓太(キムタク)に対する、
能力も意欲もありながら、議員秘書に甘んじている理香(深津)の存在、
というのは、特に、「屈折好き」の私としては、
大きな萌えポイント(笑)になりました。

今後、このふたりが、どうぶつかり、どう協調して行くか、
中途半端なラブロマンスになんかしないで、
人としての繋がりを深くして行って欲しいものだと思いますし、
ドラマ全体が、今回画面から伝わった「熱」を最後まで失わないで欲しい
とも思いました。

 

個人的には、今回まったく心中が読めなかった、
寺尾聡さんの食えない狸ぶりがツボでございました。(笑)
今後の彼の暗躍(なんでしょうね、きっと。笑)も楽しみです。

 

公式サイトのキムタクのコメントが、とてもいいです。
彼の言葉が、このドラマのコンセプトを代弁しているとしたら、
キムタク主演ドラマが若干苦手だった(笑)私としても、
最後まで興味深くこのドラマを観続けられるような気がします。