『ホテリアー』(第1話)感想

『ホテリアー』(第1話)感想
いや〜〜思いっきりベタな展開でしたね〜。(笑)
こういうドラマを、くだらない、ダサい、嘘くさい、と思う人、
多いんだろうな。
だけど私は、こういうドラマが・・・・だ〜〜い好きっ!なのさ。(笑)


あちこちザッとブログの感想など拾い読みしましたが、
案の定、ストーリーに関しても、キャストに関しても、
厳しい意見続出でしたね。(笑)
でも、私は何だかそのことさえも、予定通り、という気がして、
ちょっと嬉しくさえ思ってしまいました。


そうなんです、こういうベタなドラマに最初に注がれるのは、
強い反発と嫌悪、さもなければ、甘やかな偏愛と陶酔、という、
両極端のもの、と決まっているのです。(ほんとか!?笑)

で、今回の私は、もちろん「甘やかな偏愛と陶酔」のほう。(笑)


何と言っても、
撮影所でこじんまりと撮影していないところがいいですよね。
豪華なホテル、韓国の風景、から確実に伝わる「本物感」が、
ゴージャスな気分にさせてくれました。
ベタな人間模様が、そういうバックの前で描かれる、というのは、
ベタドラマ好きにしてみれば、たまらなく嬉しいことでもあります。


登場人物について―――

★小田桐杏子(上戸彩)。
うーん、何で22歳という設定にしちゃったかなぁ。
25歳ぐらいでもいいだろう。
緒方の紹介ですんなり就職して、トントン拍子に出世して、なんて、
あれだけ大きいホテルじゃ、そんなこと絶対にないぞ。
――とか考えちゃダメなのね、ベタドラマは。(笑)

私は正直、上戸さんのキャピキャピした無駄に明るいキャラは
苦手なのですが、(すいません、いきなり毒吐いてます。笑)
このくらいのトーンで押さえてもらえると、
安心して観ていられる気がします。

さて、今後、この人に、大人の翳り(かげり)のようなものが出せるのかどうか。
田辺さんとミッチー相手なら、相当背伸びしなきゃいけなくなるだろう、
と思うけれども、
『あずみ』で、ものすごく色っぽい表情を垣間見てるので、
出来ない、と断言したくはないんですよね、私としては。
今まで見せたことのない上戸彩を見せてやる、
ぐらいの気概でぶつかって欲しい。
女優として、このあたりが正念場。
キスシーンはいやだ、なんて、言っていられないよ、彩さん。


★水沢圭吾(及川光博)。
うーん、まだ一色(ひといろ)しか使っていない気がする。
もっとも、これが、
私が以前にイメージしてたミッチー色ではあるんだけれど。(笑)
でも、今は、この人はこの色だけじゃない、とも思う。
車の中での杏子とのやりとりに、
ほんのちょっとだけ、変化をつけてましたよね。
なんだか嬉しくなってしまった。(笑)
これから水沢をどんなふうに染め上げて行くのか、お手並み拝見。


エドワード・キクチ(甲本雅裕)。
なんちゅう胡散臭い奴だ。でも、こういう役、好きかも。(笑)
どうやら、あれこれ問題を起こす役になるらしい。楽しみ。


★森本正和(竹中直人)。
おちゃらけない竹中さん、こういう役が嵌まりますね。
このままこの雰囲気で、悪色全開で行っちゃって下さい。
くれぐれもお笑いに走らないでね。(笑)


★黒岩輝夫(塩見三省)。
こういうお父さんキャラが基本的に好きなので
大杉漣さんが死んじゃったのは残念だった)
今後、もっともっと杏子や緒方とからんで欲しいです。


★北野みつ子(片平なぎさ)。
緒方がホテルに戻って来て、一番喜んでいたのは、この人じゃなかろうか。
実は緒方が好きだった(夫に対する気持ちとは違う意味で)
なんて展開には、ならないよね?・・ね?(笑)


★シン・ドンヒョク(ぺ・ヨンジュン)。
思ったより登場シーンが多かったですね。
本家『ホテリアー』の役そのままで出演、ということでしたが、
日本版への筋のからませ方も自然で、
うまい差し込み方をしたなぁ、と思いました。
たとえば、緒方をどうやって説得したのか、の詳しい経緯など、
これからも出てくる可能性はありそうです。

・・それにしても、ヨンさま、さすがの存在感。
こうしてみると、韓国の俳優さんは、日本の俳優さんに比べて、
線がしっかりしていて、年上に見えるなぁ、と思う。


★緒方耕平(田辺誠一)。
いや〜待ってましたよぉ!ベタドラマ田辺誠一。(笑)
最初の、華やかなホテルの様子と対照的に描かれる
緒方のうらぶれた姿観た時から、もう嬉しくて嬉しくて。(笑)
そういうすさんだ生活の間に差し挟まれる回想シーンが、
また、とびきり優しくて、それもまた嬉しくて嬉しくて。(笑)
(杏子と最初に出会ったシーンなどは、私、
「何やってんの?」のセリフの後に「おちびちゃん」と勝手にくっつけて、
妄想爆発させてました。爆)


裏町の小さな食堂で杏子と再会した時の「ふっ」という複雑な笑顔とか、
回想シーンで、ペンダントを杏子に渡した時、
「今日、誕生日だろ」と言った後に、ちょっと視線をはずしたところとか、
友人であるドンヒョクに会いに行った時、
扉の前で見せたやわらかな雰囲気とか、
ホテルに戻って、みんなに紹介される前、扉を開けた時の、
何かを決心したようなキリッとした感じとか、
いやもう、私にとっては、待ちに待った「田辺祭り〜♪」って感じで(笑)
緒方が出るたびに、おおいに盛り上がっていました。(笑)


それだけ喜んで、無条件で楽しんでいたにもかかわらず、
私には、まだ、緒方を演じている田辺さんが100%の力を出している、
とは思えず、
まだまだ「余力」を残している、まだ60〜70%ぐらいでしかない、
と感じられたことが、嬉しかった。
ベタドラマであるがゆえの、「田辺の計算」みたいなものが、
随所に感じられたこともまた、興味深かった。


私は、あのくるくるヘアはまったく気になりませんが、
テルマンとしての、あの優しげでやわらかな雰囲気が、
杏子役の上戸さんとのバランスを考えた結果のことだとしても、
総支配人としては、ちょっと弱いことも確かだと思うのです。
でも、おそらくそのあたりも、ちゃんと分かっている、
分かっていてやっている、
だから、これから少しずつそのあたりも変わって行くだろう、
という気がしました。

久しぶりに聞いた セリフを置くような独特な話し方も、
むしろ、どこで替えてくるのか、が楽しみだったり、と、
もう、すっかり、「田辺誠一が繰り出すカードを堪能するだけ」という、
甘え切った状態、骨抜きの状態、になってる自分が面白いわ〜〜。
(これまで、田辺さんにさんざん罵詈雑言あびせてきた この私が!! 爆)


いや、まったく・・・
風林火山』の小山田信有が、まだ、脚本や演出のなすがまま、
というところから、ようやく自分色を出し始めたところなのに比べると、
この『ホテリアー』の緒方耕平の、初回からの自由自在な感じが、
何とも頼もしくて、
そのふたつの役を、同時期に行き来する田辺誠一という俳優に、
改めて、惚れ直した私なのでありました。(笑)


PS
あ〜〜、この田辺誠一で、もう一度、
速水真澄(@ガラスの仮面)が観たい!(爆)

そして『ホテリアー』公式ページ担当の方、
どうかお願い!キャスト紹介の緒方の写真を、
杏子が持ってた写真と替えて!


―――以上、久しぶりに田辺誠一贔屓全開、
田辺ファン目線の、かたよった感想になってしまいました。ご容赦。(笑)