『きみはペット』(最終回)感想:1

きみはペット(第10話=最終回)感想:1 :2003年6月20日(金)showm
・・・・・・え〜〜っと・・・・・・翔ですけど・・・・・・書いていい?(笑)

昨夜、あれから、新幹線に飛び乗り、
京都に行って、河原で石投げて、膝抱えて泣いてました。
うううう・・・・(バコッ!)

 

まじめな話。
今日、改めて最終回観直しながら、考えましたよ、
「昨夜、私は、なんであんなに悔しくて腹が立ったんだろう」って。

それはたぶん、あんなふうにスミレ(小雪)をあきらめてしまったのが、
田辺誠一さんだから」じゃなく「蓮實さんだから」なんですね。
(田辺さんの演技については、個人的には‘最高’だったと思ってます)

 

原作の蓮實は、とにかくスミレから愛されてるんです。
蓮實ももちろん、スミレを愛してる。
その部分は、ぜんぜん揺らぎがないんです。

だから、TV版に対しても、
「スミレは、蓮實を愛するべきだ」という思い込みが、
私の中に出来上がってしまってて、
どうにかそれに近づけよう近づけようと、一生懸命、無理を承知で、
いろんな深読みしてたんですよね。

 

だけど、今日観直して思ったのだけど、
これは「スミレとモモ(松本潤)の物語」だったんだ、最初から。
で、TVの蓮實は、
ふたりをより切ないシチュエーションに追い込むための役を担って登場した
に過ぎない、おじゃま虫キャラだったのですよ、紫織と同じように。

そういうふうに、蓮實を、一歩さげて、最終回を観てみると、
あ〜ら不思議、なんだか、田辺さん演じる蓮實が、
武志に対する「色敵」に思えてきて、
それはそれは魅力的だったりするんですよね。(笑)

 

蓮實は、武志に「嘘をついたことを悪いと思ってない」と言われ、
自分も「巌谷をあきらめない」と言う。

だけど、スミレに会って、
自分がスミレにとって「努力しなければならない相手」であると知って、
ふたり(スミレとモモ)の間に、
自分では作れなかった「いい関係」が育っていることを知り。

スミレに「好きでいていいですか」と言われて、
きっと、ものすごく嬉しくて、彼女の気持ちに嘘はないと思う一方で、
自分と一緒にいると、いつまでも鎧をまとったままの彼女を、
自分が身を引くことで、楽にしてあげたいとも思い。

ひょっとしたら、途中から、蓮實の最大の目標は、
どんな方法ででも、スミレの殻をやぶってやること、だったかもしれず。

 

別れを告げたのは、自分の心が冷えたからじゃない、
スミレが、少なくとも、今、どういう状態でいることが一番いいのか、
それを考えた末の、蓮實の精一杯の愛情だったのかな、と。

でも、同じ「スミレを好き同士」の武志に対しては、
やっぱりライバル心とか嫉妬心もあって、
すでにある程度別れを決意していたあの時に、
「巌谷をあきらめない」と嘘を言って。
で、別れることでスミレの背を押してやったにもかかわらず、
「あきらめない」と嘘を言ったことを、武志に「あやまらない」と、独白し。

 

・・・・ほら、なんか単純な当て馬じゃなくて、
新しいカタチの「色敵」って感じ、しません?

 

・・・・・・・・・・・・・・・・いや、自分でも、ちょっと強引かな、とは思う。(苦笑)
でもこれ、もしモモ役を田辺さんがやってたとしたら、
蓮實は、色敵としては、なかなか手ごわい相手だったんじゃないか、
「相手にとって不足なし」と、私たちは思ったんじゃないか。

だから、今回、武志(モモ)=松本潤ファンに、
恋のライバルとして、蓮實(=田辺さん)は手ごわい、と思わせただけで、
充分役目は果たせてたのかな、と。

たとえそれが、原作の蓮實の魅力を、ほとんど潰すことになり、
「主人公」に対する「憎まれ役」(泣)という、
過去何万回と使い古されたポジションに貶(おとし)める結果(大泣)に
なったとしても。

 

・・・・・・う・・ん、こんなふうにでも考えないと、浮上出来なかった、
正直言うと。(苦笑)