『真夜中の弥次さん喜多さん』感想:2

弥次さん、喜多さんは、むしろおもしろくなくてもいいから
気恥ずかしい位にもっと「love」を貫いてほしかったような気がする――
うーん、そういう部分って、クドカンは苦手なんでしょうか。
いつも、一番根っこのところを描かないような気がするんですけど。
それが、「あえて描かない」のか「描けない」のか、
疑問なんですけどね〜。
私は、どうも「照れ」があるような気がして仕方ないんだけど・・・・

でも、逆に、弥次さん喜多さんが言う「惚れた」「好きだ」は、
だからキスしたりセックスしたり、っていうんじゃない、
もっと根源的なものにも思えるし。・・・・うまく言えないけど。

道に迷った清水次郎長とかもう最高!――
ほんとにねぇ!!(爆)
古田新太さんは、どんな役でも、ちゃんと芯を掴んで来るよなぁ!
山口智充さんも、私としてはギリギリセーフでしたが、
今回、阿部サダヲさんが、私には、どうもピンと来なかった。
なんというか、為所(しどころ)がなくて、自分を持て余してる、というか、
どうしたらいいんだろ、という感じがして。
(『タイガー&ドラゴン』の出来の悪い長男なんて、
もうがっちり!って感じなんだけど)

そうですねぇ、私個人の印象だけれど、
俳優さんたちに対して屈折したものを持ちつつも、
松尾スズキさん(恋の門)の方が、「照れ」がなくて、
きっちりとぶつかってる感じがします。
とはいえ、クドカンの、おちゃらけた中にいつも入って来る
昏くて重いブラックな部分というのも、
とても好きだったりもするんですけど。(笑)