やっと観ました。
田辺誠一さんにも注目していたのですが、
思いがけず、ストーリーの方に惹きつけられてしまいました。
観方によっては、ものすごく大きなテーマを含んでいるなぁ、と。
田辺さんが、インタビューで、なぜ「9･11」を引き合いに出したのかが
よく解かった。
同じ惨事を裏テーマに持って作っているにしても、
『恋人はスナイパー＜劇場版＞』とはずいぶん違うと思ったし、
私としては、『イヌと･･』のほうが、
伝わって来るものが大きかったような気がします。
（余談ですが、
昨日観た『踊る大捜査線・レインボーブリッジを封鎖せよ！』にも
9･11の影が滲んでいたような気がしました。
君塚さんの中ではものすごく大きな事件だったんだと改めて思いました）
草彅剛くんは不思議な人。
前にも書きましたが、
この人は、どんな生臭いドラマでもファンタジーにしてしまう
不思議な力を持ってる。
田辺さんにもそういうところがあって、
この二人が並ぶと、妙に「おとぎ話」的な雰囲気になるのが、
私としては、すごく興味深かったです。
時代劇、というワクの中で、
平然とあの「普通の状態」でいられる、というのがねぇ、
なんだか、ひょっとしたらすごいことなんじゃないか、と。
二人とも。（笑）
田辺さん、とても良かった。
このところ、あれやこれや批判めいたことを言ってるのって、結局は、
全部自分の「好み」だけで言ってるんじゃないか、
という気がしてた私ですが、
この吉保は、私が想像していた「吉保像」とは違っていても、
このところ頻繁に登場する「田辺らしさ」という部分で括（くく）れる
役作りではあっても、
非常に納得させられるものだったし、
私にとって、とても好きな役のひとつになったような気がします。
他には、久しぶりに西村雅彦さんが、
揺るぎない役作り（徹底的な悪役）をしていて、嬉しかったです。
あと、大石役の堤真一さんは、さすが！ですね。
願わくば、田辺さん（吉保）と絡むシーンが観たかったですが、
ま、それはまたいずれどこかで、ということで。
