甘い結婚(talk)

1998・1-3月放送(フジテレビ系)
★このトークは、あくまで、翔と夢の主観・私見によるものです。

 
 夢:『ガラスの仮面・1』と『2』の間に入る作品。
 翔:木梨憲武さんと、財前直見さんが夫婦役で、田辺さんは、大手出版会社の社長令息。 財前さんが本を出版する事になって、その才能を見ぬいた田辺さんが、いろいろとバックアップするうちに、恋が芽生えて・・・というお話。
 夢:モロに、「速水さん」だった。(笑)
 翔:本放送の時は、「あぁ、速水真澄を演(や)ってた人だ・・」と、たまぁに、ボーッと観ていたんだけど、『ガラかめ・2』の後、再放送があって、続けて観るようになって、興味を持つようになった。 もともと木梨さんは好きだったし、生瀬勝久さんも出ていたしね。 「それにしても、田辺さんは、また屈折した役だなぁ」 と思いながら観ていた。(笑)
 夢:田辺さんって、幼い頃のトラウマ抱えてる役、多いよね。
 翔:速水(@ガラスの仮面)や沢木(@サイコメトラーEIJI)もそうだったし、この桜木朋哉も、詳しい過去が語られているわけじゃないけど、そんな感じがする。 今やっている『らせん』の織田恭助も、どうやら、少年時代に、事件の渦中にいたみたいだし・・・(第10話現在)
 夢:どうして、そういう役が多いんだろう?
 翔:「田辺誠一に、こういう役を演(や)らせたい」とプロデューサーに思わせる何かが、田辺さんの中にあったんだろうね。 ひょっとすると、それが、彼の俳優としての資質の一部に繋がっているのかもしれないけど。
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 夢:桜木は、なぜ麻子(財前直見)を好きになったの?
 翔:桜木って、すごく純粋で、繊細で、本当は他人(ひと)と関わるのが苦手、という感じがする。 でも、「九十九(つくも)書房」の後継者ということで、英才教育を受け、自分なりの夢を持って表舞台に立って、そこで出会ったのが麻子だった。
  桜木は、「麻子さんを、息子の為だけに人生を送った自分の母のようにはさせたくない」 と言っていたけど、それよりも、もっと根本的なところで、‘共鳴’したんだろうね、「同じ魂(たましい)」を持っている者として。
 夢:速水真澄にとっての父親・母親と、桜木朋哉にとっての父親・母親は、似たような存在に思えるんだけど。
 翔:どちらの母親も、父親の意に添うように息子を育て上げようとした、という点では、まったく同じと言っていい。 父親が(速水は義父だけど)、絶対的な権力を持っている、というのも同じだし。
  ただ、速水は、最初の頃はともかく、もう、彼自身が実業家として自立しているから、義父とも対等に渡り合えるまでになっている。 桜木は、すべてこれから、だよね、本人も言ってたけど。
 夢:あのお父さんと闘(たたか)うのは、至難の技だって気がするけど・・・
 翔:でも、部長(内藤剛志)を始め、唯野(木梨憲武)・立花(生瀬勝久)といった優秀な部下がいるから、かなり山あり谷ありするかもしれないけど、頑張って行けるんじゃないかな。
 夢:結局、麻子は桜木の元を去り、唯野の所へ帰って行くわけだけど、どこがターニングポイントになったと思う?
 翔:盗作問題が起きた時、桜木は、途中で相手への抗議をあきらめ、作家である麻子の将来を救おうとしたのに対し、唯野は、あくまで、彼女のプライドを守ろうとした。 麻子の、書きたいという欲求を満たしてやろうとした桜木と、彼女の書いたものを大切に守ろうとした唯野と・・・その違いだったんじゃない?
 夢:う~ん、もっともっと書きたいはず、書けるはず、っていうのは、編集者としての見方だものね。 それにしても、麻子が唯野の所へ帰って行くのを、すんなり認めてしまうなんて、桜木さん、いい人すぎる!
 翔:そうだね。 同じ、人を思い続ける役なら、みなみ(高島礼子)のほうが、エゴがあったり、そんな自分を自己嫌悪したり、葛藤があって好きだった。
  でも、田辺さん、いい顔してたよ。 図書室でのシーンなんか、毎回、凄く繊細な表情していて、「これだけいい顔が出来るのに、なんで『ガラかめ・2』の時は!」って思ったもの。
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 夢:『ガラスの仮面・1』『甘い結婚』『ガラスの仮面・2』と、似たような役が続いて、このままイメージが固まってしまうんじゃないかと、翔もあたしも、ちょっと心配したよね。
 翔:ひとつ評判になると、同じような役ばかりさせられるなぁ と・・・ それだけ、「速水真澄」の印象が強かったんだろうけど。
 夢:いい人ばかり演(や)って、ストレスたまんないのかな、とか思ったけど、実は、裏で、いろんな事やってたんですねぇ、この頃の田辺さんは。(笑)
 翔:裏で、というのは、映画で、という事ですが・・・(笑) 『四月物語』・『MIND GAME』・『ベル エポック』・『BLUES HARP』・・・・凄いよね、大学2年生からヤクザまで、その幅の広さと言ったら。
 夢:お~ 「健二」だ~!
 翔:役の振り幅は、TVより映画の方が多彩、って気がするね。
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 夢:『甘い生活』の「私のイチ押し」ですが・・・
 翔:父親に立ち向かっていくところ、かな。 あまり喜怒哀楽のある役じゃなかったので、ひとつ選ぶのは難しい。
 夢:あたしは、図書室で、麻子にキスしそうになって、はぐらかされるところ。いつもキスしそこねる役だなぁ、と思いました。(笑)