『ディア・シスター』(第6話)感想

『ディア・シスター』(第6話)感想
今回は、美咲と葉月のおかあさん・七重(片平なぎさ)に
ついつい肩入れしてしまいました。
同年代のせいか、同意したくなる言葉が多々あって、
「長く生きてると、誰も悪くないんだけど
悲しくてやりきれなくなるようなことが たまに起きるのよ」
なんて、もう激しくうなづいてしまいました。

ここまで、ちゃらんぽらんで娘依存症に見えた七重でしたが、
今回は、しっとりと落ち着いていて、
葉月(松下奈緒)・美咲(石原さとみ)姉妹ともしっかり絡んで、
さすが片平なぎささん、という感じがしました。


連続ドラマ恒例とも言える温泉行きの回でしたが、
一旦 いつもの生活空間から外に出たことで、
物語にも、中締め感が出たような気がします。
七重と娘たち(特に葉月)もそうですが、
葉月と陽平(平山浩行)も、美咲と永人(岩田剛典)も、
それぞれの関係性において、少し前進したように感じました。


そんな、全体がちょっといいムードになりかけたところに、
最後になっていきなり「DNA鑑定してくれ」と乗り込む
宗一郎(田辺誠一)の、ヒール感が半端ない。w

いくら宗一郎@田辺ファンの私でも、
さすがにDNA鑑定発言には面喰いましたが・・
う〜ん、でもそれって、義務とか責任とか、
そういう気持ちで言ってるんじゃないと思うんですよ。
だけど、美咲にしたら、
過去に自分のせいで宗一郎にさんざん責任取らせてしまったから、
これ以上宗一郎に責任を負わせたくない(迷惑かけたくない)
と思ってるんだろうな、と。
このギクシャク感は、当分取れないかもしれないなぁ・・

まぁ、宗一郎の発言は、的を得てることもあるんですよね。
永人が就職活動を始めるんだけど、
友人に当たって けんもほろろにされて、現実を知る、
だけど、陽平から、
お兄さんの言いたかったのはそういう事じゃないんじゃないか、
と言われて、兄の言葉の真意を考える、
陽平のグッジョブのおかげで、
宗一郎が永人をどんなふうに見ているのか伝わった、
いいシーンだったと思います。


陽平もとことん「いい人」だけど、永人も「いい子」ですよね。
美咲の病気のことを知って、ますます美咲に尽くそうとする、
前述の就職活動もその気持ちの表われなんだけど、
両親学級に一緒に行ってあげたりして、
何くれとなく美咲を支えてあげてる。

美咲が、永人を男性として見ないまま彼に甘えて、
「親友」なんて都合のいい言葉で彼を縛ってるのは、
ちょっと自分勝手なんじゃないか、とも思わないわけじゃないけど、
美咲だと何となくそれが許せてしまう、
そこは妹体質の甘え上手がうまい具合に作用しているのかな、
という気もします。

両親学級の帰りに、永人が差し出した手と手を繋いだ美咲。
親友から恋人へ、自然にそんなふうに変わって行く可能性も
まったくないわけじゃないかもしれない・・
なんて、宗一郎×美咲派の私なのに、
ライバルにエール送ることになっちゃってます?w


でもね、自分でも不思議ですが、
このドラマの宗一郎(田辺誠一presents)には、
もうすでに、私、かなりの満足感を味わっているのですよね。
それは、脚本の揺らぎない描き方と演出の思い切りの良さ
によるところが大きいと思うんですが、
田辺さん自身も、以前のように控え目な抑え方をしていないし、
相手役の石原さんもきっちり感情移入出来るキャラを作ってるので、
彼らを信頼していればきっと大丈夫、
ラストがどんな形になろうと、
納得の行かない終わり方にはならないんじゃないか、と。

だから、今現在の宗一郎が キモかろうが、ウザかろうが、
エロ中年だろうが、ストーカーだろうが、ヒールだろうが、
無問題だ、と思ってる私はオメデタイ女なのでしょうか。w


『ディア・シスター』     
放送日時:2014年10月-毎週木曜 22:00-(フジテレビ系)
脚本:中谷まゆみ 演出:関野宗紀 プロデュース:中野利幸
音楽:Jhameel 橘麻美 白石めぐみ 大間々昂 
主題歌:「Happiness」シャネル 挿入歌:「BF」moumoon
制作:フジテレビドラマ制作センター
キャスト:石原さとみ 松下奈緒/岩田剛典 平山浩行 森カンナ
田辺誠一 堀内敬子 片平なぎさ 他
『ディア・シスター』公式サイト