『ディア・シスター』(第9話)感想

『ディア・シスター』(第9話)感想
「宗一郎〜そこは美咲をかっこよくかばった上での階段落ちだろ〜っ。
自分で勝手に落っこちるだけなんてダサ過ぎるじゃないか〜」
・・私の心の叫び。w
どうも この人(宗一郎)は何やっても不器用なんだよなぁ。
まぁ、その後に 七重(片平なぎさ)に手酷く追っ払われる、
というシチュエーションがあるので、
宗一郎(田辺誠一)が美咲(石原さとみ)を身を挺して救う、
(→七重や葉月が宗一郎に感謝する)
という展開には出来なかった、ってことなんだろうけど。

でも、宗一郎が美咲と話す場面があった、というのは、
すごく良かったように思います。
二人が本当はどんなことを考えていたのか、
というのが やっと少し見えて来て、
お互いがお互いのことをちゃんと想っていたことが分かって、
ホッとしました。

10年前、美咲との外泊騒ぎがある前に、
宗一郎と貴子(音月桂)がすでに離婚を考えていたこと、
卒業式の日の宗一郎のメールを葉月が削除してくれたことで、
それ以上の修羅場にならずに済んだこと・・
少しずつ、また 過去のパズルが埋まって行く。

「私が宗一郎さんの人生めちゃくちゃにしたの。
だからもう二度と迷惑かけないって決めたの」
「いろいろしつこくして悪かったな。すっかり嫌われちゃったな」
――もう、二人とも そんなに遠回りしないで本当の気持ちさらけ出せよ、
とも思うけど、それが出来ないほど重い、ということなんですよね。


一方のハチ(岩田剛典)は、
そりゃあ、目の前で兄貴が七重にこっぴどいこと言われて
すごすご帰って行く姿を見たら、
ますます「美咲は俺が守ってやらなきゃ」って思うよね。
いつもの元気や明るさを失っている美咲に優勝メダルを見せて、
「結婚しよう。ずっとそばにいさせて欲しい」
とプロポーズ。
「大好きだよ」と言うハチに「大好きだよ」と応える美咲。
彼の「大好き」と彼女の「大好き」の意味は少し違うんじゃないかと
私は思うのですが・・、
それでもプロポーズせずにはいられなかった、
それほど美咲のことが好きなんでしょうね。
ほんとに健気(けなげ)だなハチは。


葉月(松下奈緒)は、
Ryo(鈴木一真)からのダイレクトメールを受け取り、
陽平(平山浩行)と一緒にその展示会に出かけ、
そこで、自分がデザインしたドレスが
「葉月」という名で展示されていることを知ります。
で、また仕事を一緒にしよう、と誘われるのですが・・
う〜ん、このあたりがちょっと安易な展開だったのが
もったいなかったなぁ。

そして、美咲の病気を知った葉月は、陽平との結婚を決意します。

おいおい、妹のために自分の結婚決めちゃうのかい、
陽平の人の好さに甘え過ぎなんじゃないの、
と思った人も多かったと思いますが、
病気とか障害とか、そういうことが身近にある私としては、
何となく、そんな葉月の気持ちが分かるような気がしました。
自分が犠牲になる、ってことじゃなく、
美咲とおなかの子、二つの命の、
セーフティネットになることを決意する、ということ。
それを自分自身の生きがいにする、ということ。


・・にしても、
葉月の表情がイマイチ晴れないように見えるのはなぜだろう。
もちろん美咲の病気のことが気掛かり、
ということが大きいには違いないだろうけれど、
まだ何かありそうな気がするんだけど。

葉月は、おそらく
美咲のノートの最後のページに
何が書いてあるか知っていると思うのですが、
そのことと関係あるんでしょうか・・

あれやこれや気になることが まだまだたくさん。
最終回、美咲や葉月や宗一郎やハチがどんな選択をするのか、
どんなふうにこのドラマの幕が閉じるのか、楽しみです。


『ディア・シスター』     
放送日時:2014年10月-毎週木曜 22:00-(フジテレビ系)
脚本:中谷まゆみ 演出:平野眞 プロデュース:中野利幸
音楽:Jhameel 橘麻美 白石めぐみ 大間々昂 
主題歌:「Happiness」シャネル 挿入歌:「BF」moumoon
制作:フジテレビドラマ制作センター
キャスト:石原さとみ 松下奈緒/岩田剛典 平山浩行 森カンナ
田辺誠一 堀内敬子 片平なぎさ 他
『ディア・シスター』公式サイト