『小公女セイラ』(第3話)感想

小公女セイラ』(第3話)感想

いや〜、セイラ(志田未来)にとっては辛い回になりましたね〜。
もちろん、みんなからトマトをぶつけられる、なんていうハードなシーンも
哀しくて、切なくて、心が痛かっただろうと思うけど、
セイラにとって本当に心が折れたのは、
「神様は私から何もかも奪って、私がどんな人間になるのか試している」
という彼女に対して、カイト(林遣都)から放たれた、
「じゃあ俺は、生まれてから死ぬまでずっと試され続けるのか!?
君は最近まで何もかも持っていた人間だから、そんなことが言えるんだ!」
という悲痛な叫びだったに違いない。

 

彼女は何も分かっていない。
そのことを、ようやく分かったんだと思う、
みんなにトマトをぶつけられながら「ごめんなさい」と繰り返す、
その絶望の中で。

 

うーん、とりあえずセイラはどん底まで落ちましたね。
唯一残っていた誇りさえも奪われて、本当の丸裸になってしまった。
最後の最後で、カイトがセイラをかばったことによって、
まさみ(岡本杏理)の投げたトマトがセイラに当たらなかったのが
唯一の救いでした。
きっと、次回からは、このふたりの支えを得ながら、
裸のセイラが、本当のプリンセスになるために必要な、本当に大事なものを
ひとつひとつ纏(まと)って行くようになるんでしょうね。

 

真里亜(小島藤子)は確かにひどいことをしてるんだけど、
嫌いになれないのは何故だろう。
それはきっと、セイラが、知らず知らずに彼女のコンプレックスを
刺激していたから、なんじゃないだろうか。

 

セイラは確かに主人公ではあるけれど、
すべて正しいことをしているわけではないんですよね。
・・いや、正しいことを言ったりやったりしてるんだけど、それが、時に、
相手を傷つける、ってことだってある。
観ている私は、セイラのそういうところに痛さを感じるから、
彼女をいじめてしまう真里亜を嫌いになれないんだろうな、きっと。

 

そのあたりのセイラと真里亜の感情のもつれあいを、
冷静に客観的に見てるかをり(忽那汐里)の存在も面白いです。

 

面白い、といえば、今回も笑美子(斉藤由貴)は絶好調w。
学院長・千恵子(樋口可南子)との掛け合いも楽しく、
セイラがどん底状態で暗く重くなりがちなドラマを、
うまく引き上げてくれています。

 

ひとつの出来事をあえて途中で止めて、別なシーンを差し入れ、
後からその真相を明かす、という演出も面白いと思ったけれど、
考えてみたら、これは『木更津キャッツアイ』の1回表・1回裏、ってのと
同じ手法だったw。

 

さて、今週の亜蘭先生(田辺誠一)。
出番少なかったのが残念でした〜。
まぁ、こういう展開では、仕方ないんだろうけれど。
そのかわり、来週は何やら動きがありそう。
予告観てて、「亜蘭、千恵子と笑美子に色仕掛けか!?」(爆)
なんてことを思ったんだけど、
いまだに演じている田辺さんでさえ正体を明かされていないという亜蘭が、
果たして何を考えているのか、
徐々に明かされて行くだろう今後が楽しみです。