『神の雫』(第6話)感想

神の雫』(第6話)感想
え〜っと・・実は、先週私が予想した展開とは違っていたので、
ちょっと戸惑いもあるのですが。
というか、4話の予告を観たあたりから、
次こそは一青の過去が明らかにされるだろう、
次こそは・・次こそは・・と思い続けて、はや6話。(あらら〜)
今回は雪山がキーポイントになってる、ということで、
今度こそ間違いない!と思い、
前回「一青にとって一番大きなピースが嵌め込まれる」
と書いたんですが、また肩透かしをくわされてしまいました。


うーん、どうなんだろう・・
雫と兄弟であることを知ってから、
兄としてのしなやかな感情を表現し始めた田辺・一青を観ると、
原作にあるその事実(子供の頃の雪山での出来事)を描かなくても、
ストーリーは成立してしまいそうなんだけど・・・
でもね、そうなると、「私は愛を知らない」とつぶやいていた彼、
思いっきりワインにのめり込んで奇行を繰り返していた彼、
っていうのは、いったい何だったんだろう、とも思うのですよね。


神咲豊多香は二人の女性(一青の母と雫の母)を愛した、
豊多香は一青の本当の父親であり、一青と雫は本当の兄弟である、
という大きな事実が発覚した前回を受けて、
それぞれに新たな一歩を踏み出した感のある二人。
雫が、雪山に登ることで、
父親と違う自分の居場所を発見したように、
一青もまた、母が決して不幸な女性でなかったことに思い至る。


セーラという異父妹の存在があるから、
一青は、雫に対しても、
あんなに優しい表情になれたんですよね、きっと。
もう、このまま「いいお兄ちゃん」になってもいいよ、っていうぐらい、
あの表情がとっても心に響いたから、
改めて一青の苦悩を掘り起こすのが辛い気持ちもあるんだけれど・・
でも、やっぱり、あの出来事を描かないと、
一青の芯(闇)の部分は明確にならないままだ、とも思うのです。


次回、失明の危機に陥る一青。
果たして病気なのか、
あるいは過去のトラウマから来るストレスが原因なのか・・・
(一青を見てると、一種のトラウマ後ストレス障害にも見えるので)
今回は「雫の成長編」と言っていい内容だったので、
次回は、一青側に変化がある展開になって欲しいものです。(切望)


うーん、ここまで、こと「雫vs一青」に関しては、
芯が通ってる感じがするので、
ちゃんと描いてくれそうな気もするんですけどね。
でも、あと3回しかないしなぁ・・
そこまで一青のエピソードに時間を割いてくれるかどうか、
正直不安ではありますが。


そのあたりも含め、
どうも、このドラマは、掴みどころがない、というか、
要所要所では、間違いなく最終地点に向かって進んでいる、
と感じられるんだけど、
全体の流れとして、うねりとなってそこに向かって行く、
というような、力強さが感じられないのですよね。
ジグソーパズルのピースはたくさん見せられてるのに、
いまだにそれがどういう絵になるか解からない、というような、
すごくもどかしい感じがあって。
それを解くヒントが、ここまで来てもほとんどないので、
何となく、どこにどう感情移入をすればいいのか解からない、というか。


でも、それもスタッフの計算のうちで、
あと3回で、ピースがパパパッと埋まって行って、
一気に感情移入出来るような展開になる、なんてことになったら、
それは、私としては、すごく嬉しい裏切られ方だと言えるんですけどね。
原作を新しく練り直し、構築し直した手腕を考えると、
そのあたり、計画的に狙ってやろうとしている
ような気もするんだけどなぁ・・


・・・・まぁ、そんなこんな、
フラストレーションが溜まってる部分もあるんですが、
遠峰一青を演じている田辺誠一さんに関しては、
今回、ほんっっとに!最高に!楽しませてもらったので、
結果、6話全体の印象としては、かなり良いものになりました。(笑)


いや〜、今回ほど、
一場面一場面に釘付けになってしまったことはないですね。
このドラマを観続けて来て、初めてですよ、
こんなに、田辺・一青が、原作の遠峰一青に似てる!って思ったのは。(笑)
・・というか、感情の細やかさ、緻密さ、という点では、
原作の一青より魅力的だ、とさえ思ってしまいました。ははは。
(原作の一青ファンのみなさま、すみませんっ)


多分、カメラアングルがいいんだろうけど、
画面に映る一青のビジュアルが、今回は完璧に近かったですね。
演じている田辺さんがまた、今までの「読めない一青」から、
じんわりと感情の表現方法を広げ始めて、
微妙な表情変化だけで、
瞬間瞬間に一青がどんな気持ちでいるのか、
観ている私たちにしっかりと伝わるように演じてくるので、
いちいち一青に感情移入して、いやもう萌える萌える。(笑)


二次元の世界(漫画)の人間に血を注ぐ、というのは、こういうことだ、
という、お手本のような人物描写。
滅多に田辺さんを手放しで褒めない私ですが(笑)
今回ばかりは、お見事!と素直に頭を下げるしかありません。
(あ、でも、ワイン事業部で雫と対峙するシーンは、
あと一歩 感情の踏み込みが足りなかったかな・・って、
やっぱりちっとも素直じゃない!笑)


こうなってくると、もう、
スタッフ〜!もっともっと田辺・一青をいじめて〜っ!(笑)
と、実はSな翔の本性も出て来ちゃったりして。(爆)


毎回のことですが、
雫との使徒対決の場は、緊張感があってすごく好きです。
今回は、雫(亀梨和也)の大人びた表情と、
一青のやわらかな微笑が、
いいコントラストになっていました。
亀梨くんも、少しずつではあるけれど、
彼なりの色味を差し加えて来てるんだなぁ、と改めて思いました。
隠れ亀梨ファンになりつつある(笑)私だけど、
でも、ま、今回ばかりは田辺さんに軍配♪ ってことで。(笑)