『ガリレオ』/『医龍2』感想

 ガリレオ』(第7話/予知る)
興味は持っていたのですが、仕事等々でなかなか観ることが出来ず、
7話にして、ようやく最初から最後まで
腰を据えて観ることが出来ました。
深田恭子さんや塚地武雅さんがゲスト出演している、
というのに心惹かれたこともあって。(笑)

 

実は原作を読んでいなくて、
ガリレオこと湯川教授が登場する「容疑者Xの献身」を
数ページ立ち読みした程度でしかないので、
彼がどんな人間で、どういう才能を持っているのか、というのは、
ほとんど把握出来ていないのですが、
どうやら巷(ちまた)でかなり有名らしい この湯川教授を
福山雅治さんが演じると聞いて、
「え〜〜!?どんな感じになるんだろう?」と、
興味を惹かれたのも確かで。

で、今回じっくり観て思ったことは・・・
「福山さんじゃ、綺麗過ぎる」――ということでありました。

 

いや〜、端正なのよ、美しいのよ、整い過ぎてるのよ、
全身から発するオーラも、表情も、声も、行動も、仕草も、すべてが。
そりゃもう、観てるこっちは眼福で、
それだけで嬉しい!幸せ!って言っちゃってもいいんだけど(笑)
でも、私みたいなへそ曲がりは、
「何かが足りない」とも思ってしまうのよ。

 

そう・・それは多分―――「闇」なのだ。

 

私は原作の湯川教授がどんな人なのか知らない。
ドラマの湯川教授が、
ここまでどんな人間として描かれて来たのかも知らない。
だから、これは、まったくの私個人の妄想・・
もっとはっきり言ってしまえば、
私個人の好みの問題でしかないのかもしれないけれど・・
少なくとも、事件を解く人間、世に言う「探偵」のたぐいの人間、には、
どこかに「闇」を背負っていて欲しい、と思うのだ。

 

「事件」を起こすのが「人間」で、
そこに人間と人間がぶつかって生まれる何らかの「原因」があるのなら、
物理だけでは割り切れない「情」への深い理解と愛が
必要なんじゃないか、と・・そしてそれは、被害者よりも、
むしろ、加害者に対して より強く濃く注がれるべきで、
だからこそ、事件を解く人間には、
どこかで容疑者と同類の「闇」を背負っていて欲しいのだ、と・・
私はそう思うので。

 

その辺は、あるいはこれからドラマの中で描かれる部分
なのかもしれないし、
もしそうなったらそうなったで、福山さんはどう演じるのか、という、
新たな興味も湧いて来ているのですが、果たして・・・?


医龍2』(KARTE:8)
いよいよ小高七海(大塚寧々)の秘密が明らかになりましたね。
七海の息子・智樹(本郷奏多)の片半身不随が、
ぜんそくの重積発作で治療を受けた時の麻酔医のミスが原因であり、
その時、七海は、他の緊急手術で留守にしていて、
麻酔医として、他の人を救ったために自分の子供を救えなかったことが
ずっと彼女を悔恨から立ち直らせずにいた、ということ。

手術前の、七海と智樹の距離、というのが、本当に切なくて、
だからこそ、手術後の病室でのシーンが、
彼女と息子の思い出を繋ぐチョコレートという小道具の効果もあって、
すごく心に沁みるものになっていました。

 

それにしても・・・
このところ、お母さん役が多い寧々さん。
奏多くんぐらいの子がいても、
全然不自然じゃなくなっちゃったんだなぁ、と、ちょっと感無量。
手術に向かう息子をガラスの扉の端から見守る時の表情は、
絶品でありました。

 

そして、私にとって『NANA2』以来の本郷奏多くん。
うーん・・この子が纏(まと)う「陰」や「闇」の雰囲気は、
たまたま片半身不随の役を演じているからだけではなさそうな気がする。
たとえば、神木隆之介くんが持つ「陽」とは真逆の、
神木くんとはまた違った意味で不思議な魅力を持ってる俳優さんだ、
と思う。

・・・そして、私の妄想は、また空を舞う。
こういう子がいるのだ。
いつか『弦の聖域』だって映像化出来るかもしれない。
藤原竜也本郷奏多 vs 田辺誠一で。
(すみません、これはもうサガです・・・苦笑)