『だめんず・うぉ〜か〜』(第7話)感想

だめんず・うぉ〜か〜』(第7話)感想
う〜ん、う〜ん、どう感想を書くべきか。(苦笑)
西園寺(細川茂樹)と虻川(島谷ひとみ)のエピソードというのは
必要だったんでしょうか。
いや、初回からしっかり伏線張ってたから 必ず出てくるだろうな、
とは思っていたし、
細川さんのだめんずぶりが面白かった、と言えば、
確かにそうとも言えるんだけど、
虻川が、あまりにコロコロ態度を変えてしまった
(としか思えない脚本だった)ので、
感情移入がまったく出来ないうちにあっけなく終わってしまったのが、
なんともはや。
せめて友子(青木さやか)と同じくらい、泣いて騒いで足掻いてくれたら、
こっちも、頑張れ!って気持ちになれたのになぁ。
あの西園寺相手じゃ、虻川さん、
友子よりもずっと悲惨な運命を辿りそうな気がする。
「それでも彼について行く」と思わせるだけの何かが、
西園寺と虻川の間に、ちゃんと描かれていなかったのが、ものすごく残念。
いくらコメディだからって、エピソードのひとつに過ぎないとしたって、
そういう肝心なところは、外しちゃいけないだろうに。


それよりもっと波乱万丈だったのが、小山内(田辺誠一)ですよね。
ストーリー的には、ありえない〜!って展開の連続で、
いいかげん、突っ込む気力も失ってしまいましたが、(苦笑)
ただ、そういう小山内(を演じてる田辺さん)を観てるのは、
すごく面白かったです。
あ、面白かった、というのとはちょっと違うかな。
興味深かった、と言ったほうがいいか。

とにかく、これはもう、まさに「修行」なんだな、と。
田辺誠一に課せられた、たった1話の中で
「ジェットコースターのように運命が乱高下する小山内静」を演じる、
という、とてつもなくきつい修行。


まるで俳優としての底力を試されてでもいるように、
いろんな、とんでもない状況が設定されて、
どんどんどんどん情けなくなるように仕向けられて‥‥
けれども、そういう役を演じる(その人生を引き受ける)人間として、
ストーリーに描き出された、
その「とんでもなく情けない小山内」という輪郭の中に、
確かさや、やさしさや、甘さや、強さや、その他の細かいディテールを、
少しずつ自然に織り交ぜて行くことによって、
少しでも、小山内静という人間のリアリティが増すように造形して行く‥

ひょっとしたら、今回(第7話)の小山内は、特に、
演じる人間としては、
すごく注意深く演じなければならなかったんじゃないか、
少なくとも、田辺さんは、そう感じて演じていたのではないか、
という気がしました。
(もちろん、いつものように、私の想像でしかないけれど)


最終回もまた、ばかばかしくてくだらない、
コメディになりきれないコメディのまま終わってしまうのかも
しれないけれど、
それはそれとして、そういう状況の中で、小山内を演じ切った田辺さんが、
私には、とても魅力的な俳優さんに思えてしまうんだろうな、と、
7話を観終わる頃には、そんなことをさえ、
幸せにも考えていた私なのでありました。

(‥‥ああ、もう、贔屓の引き倒しとでも何とでも、
言って下さって結構です〜。笑)


願わくば、最終回では、小山内(田辺)はもちろん、
まりあ(藤原紀香)も、ナツ(山田優)も、
ブルース(宮迫博之)も、他の人たちもみんな、一瞬でもいいから、
納得ずくのキラキラと輝くような表情を見せてくれたら、
きっと、観てる私たちにも、伝わるものがあるんじゃないか、
と思うんですけどね。