解夏(mini)

2004・1公開

翔:叙情的でとても綺麗な映画でした。 大沢たかおさんが持つ独特の雰囲気が、私は好きですし、そういう彼の良いところが、たくさん出ていた気がします。
ただ、この映画は、「病気が持つ決定的な残酷さ」を(多分あえて)描いていないので、そういう病気の捉え方をする映画があってもいい、と思う一方で、私としては、何となく綺麗事に逃げられてしまったような気もして、もうひとつ胸に差し迫る感じがなかったのが残念でした。

田辺さんは、隆之(大沢)の長崎在住の友人・松尾。 隆之の病気のことを知りながら、明るくふるまう、長崎のキラキラした眩(まぶ)しさを象徴するような役で、人のいい兄ちゃん、って感じが、なんだか新鮮でした。(笑)
でも、この人は、どんなに明るい役をやっても、「・・・やがて哀しき」という部分を持っている俳優さんなんだなぁ、と改めて思いました。