はなまるカフェ(アメリカンドッグ編)(talk)

2003・6・18放送(TBS系)
★このトークは、あくまで、翔と夢の主観・私見によるものです。

  夢:前回出演した時、すごくいい感じだったので、今回も期待してたんだけど、もう期待以上で。
  翔:まず、田辺さんに気負いがない、というか、すごくナチュラルだよね。 それはたぶん、MCが、岡江さんと薬丸さんだということも、大きいと思うけど。
  夢:それはどういう・・・?
  翔:あいかわらず、「ゲストへの興味」 というのが、まっすぐで気持ちがいい。 探りを入れたり突ついたり、というんじゃなくて、「田辺さんってどういう人なんだろう?」という 子供みたいな好奇心でいろいろなことを訊いて来るから、ゲストも、すごく素直に心を晒(さら)せるような気がする。
  夢:うんうん。
  翔:だから、おめざ で、アメリカンドッグを食べてる時も、細かい話がいろいろ出て来る。
  夢:あ、そうそう、「手許のカリカリしたところが美味しい、ここに名前をつけたい」っていう田辺さんには笑った。(笑)
  翔:あそこのカリカリが美味しい、というところまでは、誰でも思うんだろうけど、「名前をつける」という発想が、いかにも「田辺さん」という感じだった。(笑)
★    ★    ★
  夢:この番組では、いつも、ゲストが自分で撮った写真を何枚か持って来て、それについていろいろ話をするんだよね。 で、今回の田辺さんの1枚目の写真のタイトルは「放心・・・」。
  翔:ちょうど『ライフ・イズ・ジャーニー』の編集が終わった頃で、その、編集が終わった時の心境が、まさに、こういう状態だったらしい。
  夢:2ヶ月間、それこそ寸暇を惜しんで編集してたらしいけど、ちょうど『きみはペット』の連ドラの最中だった、ということで、「俳優・田辺」好きな翔は、その話を聞いて、ちょっと怒ってた。(笑)
  翔:怒ってた、というか・・・編集の片手間に「蓮實」(@きみはペット)をやってたのか、と思ったら、なんだか哀しくなってしまって。(苦笑) ちょうど『きみぺ』の最終回の日で、いったいどういう結末になるのか、と、いろいろ考えていた時でもあったし。
  夢:最終回観終わって、京の河原に石投げに行っちゃった原因のひとつにもなった?(笑)
  翔:本当に石投げに行ったわけじゃなく、そのぐらい落ち込んだ、ということなんだけど。(苦笑)
  夢:端(はた)で見てると、あの頃の翔にとって、「俳優・田辺」以外の田辺は、みんな敵、みたいなところがあったような印象がある。(笑)
  翔:いや・・まさかそこまでは。(笑) でも、やきもちは焼いていたかもしれない、田辺さんが俳優以外にやってることに関して。(笑)
  夢:『ライフ・イズ・ジャーニー』(Creativework.4参照)や『デイリーポータルZ』(Net.2参照)でも、そんな話になったけど、話を聞いてて、すでに、‘今’の翔の気持ちとしては、そのあたりに決着がついてる、って感じがしたんだけど。
  翔:・・・なんだか、「田辺誠一」という人から伝わって来る‘あらゆるもの’が、どんどん好きになって来ていて・・・ それは、私の中で、「俳優・田辺」のランクが下がった、ということじゃなくて、「俳優以外の田辺」のランクがグーッと上がって来た、という感じなんだけど。
  夢:それはどうしてだろう。 この時期に、そんなふうに、翔の中で、田辺さんに対する価値観が変わった、というのは・・・・
  翔:どうしてだろうね、自分でもよく解からないけど・・・・
  このところ、『イン・ザ・プール』や『約三十の嘘』のメイキングを観たり、『デイリーポータルZ』や この『はなまる』を観たりしたことも、影響しているかな。 もちろん、『ライフ・イズ・ジャーニー』や、田辺さんのオフィシャルサイトに書かれたものからも、いろんなものを貰った気がするし。
  夢:・・・・・・・・
  翔:・・・でも、「これ」ということじゃなく、何となく、自然な流れとして、時間を掛けて、ゆっくりとそういう気持ちに変わって来た、というのが、一番近いのかな。
  夢:確かに・・・このところの翔を見てると、「田辺誠一」という人に無理に近づいて、無理に理解しよう、みたいな苦労を、まったくしてない感じがするけど。
  翔:田辺さんがどう変わった、というんじゃなくて、私自身が、とてもやわらかに「田辺誠一」という人を観ることが出来るようになった・・・「田辺誠一」という人が醸(かも)し出す いろんなものすべて を素直に好きになれるようになった・・・
  夢:「俳優・田辺」というだけでない、「田辺誠一」という‘人’そのものを、ってことね。
  翔:いや、私は田辺さんに会ったこともないし、実際に田辺誠一という人を知ってるわけじゃないから、「田辺誠一という人そのものを好き」と言ってしまっていいのかどうか分からないけど。
 でも、少なくとも、「メディアを通して田辺誠一という人間が見せてくれているもの」に関しては、どういうものでも、捻(ひね)くれずに、ちゃんと素直に受け取れるようになったかな、という気がしているので。
  夢:そうかぁ・・・ちょっと感無量のものがあるね、『SWIM2』や『眠らない羊』あたりのつまづきから、ここに至るまでの紆余曲折を考えると。
  翔:意固地に「俳優・田辺」「俳優・田辺」って騒いでいた私は何だったのか、という思いもあるけどね。(笑)
  夢:やっと「普通のファン」というスタート台に立てた、という気がしないでもない。(笑)
  翔:やっと!ですか!?(笑)
★    ★    ★
  夢:で、2枚目は「師」で、住正徳さんのアップ。 学生時代、いろんなイタズラをしました、というお話で。 
  翔:この辺はもう、有名な話なので。(笑)
  夢:どっちがほんとの「悪(ワル)」なんだか。(笑)
  翔:でも、ふたりの間で今もそれが出来る、というのが、なんだか可笑(おか)しかった。
  夢:ふたりとも、30代半ば だっちゅうに、まだやってるのか~、ってのが。(笑)
  翔:いやいや、70になっても、80になっても、そういう「アホなこと」が出来る間柄であって欲しい、と思うけどね、私は。(笑)
★    ★    ★
  夢:3枚目が「心の眼」。 ‘奥さん’から誕生日に贈られた、というカメラが真ん中にドーンと。
  翔:うん。(笑)
  夢:いや~‘奥さん’・・ねぇ~・・・・(笑)
  翔:田辺さんが発する‘奥さん’という言葉は、とっても いい感じだよね。(笑)
  夢:そうだね~。最初に聞いた時は、まさかこういうセリフがすんなり出て来るとは思わなかったから、ちょっとびっくりしたけど。(笑)
  翔:俳優さんの中には、自分の私生活をまったく表に出さない人もいて、田辺さんも、あまりそういうことに触れられたくない人なのかなぁ、と、こちらが勝手に思っていたところがあるので。
  夢:うんうん。
  翔:そういう話題になると、妙に照れたりしてギクシャクしちゃう人もいるけど、素直にさらっと「奥さん」の話になって、その自然な流れが、すごく心地良かった。
  夢:翔は、この田辺さんを観て、あんまり幸せな気分になったものだから、あの時、夕食のおかずを一品増やしたんだよね、確か。(笑)
  翔:そうそう。(笑) ・・・ああ、いや、この写真の時だけじゃなくて、田辺さんが出ていた『はなまる』全体を通して観て、ということだけどね。 今観直しても、おかず増やそうか、というぐらい幸せな気分になれる。(笑)
  ★    ★    ★
  夢:4~6枚目は『きみはペット』関連で、「スミレ」「モモ」「電話!」。
  翔:今にして思えば、蓮實が最終回で ああなる、ということを暗示してくれていたのかな、と。
  夢:小雪さんと潤くんがすごくいいムードで、ってのを強調してたよね。(笑)
  翔:蓮實に傾倒し過ぎて、ちっとも空気を読めなかったよ・・・(苦笑)
  夢:ははは。 あのね、正直に言うけど、あの時の翔の、蓮實への肩入れの仕方、ってのは、ちょっと周りが引くぐらいディープだったよ。
  翔:・・・ああ、後で気づいた。(笑) 今にして思えば、「こういう蓮實であって欲しい!」という願望が強過ぎたのかもしれない。 すごく好きなキャラだったし、思い入れもいっぱいあったから。 『きみはペット』のトークの時もまだ、そういう気持ちを引きずっていたし。
  夢:うんうん。
  翔:それからしばらくして、原作が最終回になって、スミレと蓮實が、それぞれに現実的な幸せを手にしたところで、ようやく、「ああ、これは少女マンガじゃなくて、レディスコミックだったんだ」というところに気がついて、何だか、ちょっとがっかりしたような、でも、そこに着地点を持って行った小川彌生さんの気持ちも分かるような気にもなって。
  夢:・・・・・・・・
  翔:私の中の「蓮實」は「蓮實」として、心に留めておけばいいのかな、と。
  夢:・・・それを、たとえば『恋人はスナイパー』トリビュートみたいに、小説にしてみる、というようなことは考えない?
  翔:・・・いや、それはとても無理だな。 小説を書く、ということが、どれほど大変か思い知ったし、何より今は、田辺誠一という俳優の仕事を追っている方が楽しいから。(笑)
  夢:そうか、そうか。(笑)
  翔:たとえば「電話!」という写真に関して話す時、そこには俳優の他に、演出の眼も入っていて、それがとても興味深い、と感じられたり・・・・  
  夢:・・・・うん。
  翔:私としては、今はとても、田辺さんへの気持ちがクリアな気がするので、早くトークを進めたくて仕方ない。(笑)
  夢:そうかぁ・・・・翔がそういう気持ちになったんなら、気が変わらないうちに、なるべくトークを進めることにしようか。