『ジーン・ワルツ』関連インタビュー&対談

ジーン・ワルツ』関連インタビュー&対談
ジーン・ワルツ』関連のインタビューや対談が、
主なもので4つ webや雑誌に掲載されたのですが、
どれもなかなか読み応えがあったので、その感想などをまとめて。


▼「世間の常識に流されない グレーな部分あっていい」
産経新聞 1月28日up
【 清川吾郎という役は、久々のフラットな役で嬉しかった。
自分の遺伝子を残すことにこだわりはなく、
環境や愛情が大切だと思っている。
息子さんや奥様(大塚寧々さん)との生活で得ているもの、
今何に興味を持っているか・・etc・・ 】


非常に広範囲にいろんなことを話してくれています。
やさしくて しなやかで 強い・・
だから、私の中で田辺さんは、「竹」のイメージ。
読んでいて、こういう田辺さんだから、
「俺の子か?」じゃなくて「好きな人の子か?」という
清川の台詞が、すんなり嵌(はま)ったんじゃないだろうか、
なんてことを思いました。



▼「田辺誠一〜映画『ジーン・ワルツ
医師役のコツは“白衣をうまく着こなすこと“(笑)

tokyoheadline vol.495 1月31日up
【 新感線や大人計画の芝居の面白さ、と、
清川のような役を普通に演じることの大切さ・・
自分の中では、清川みたいなストレートな役のほうが難しい。
今年は次の段階に行きたい。
30代までは(なるべく主役もやらずに)好きなことをやって
40代はそれらを結実させたい、と考えていた。
「代表作」は後に取っておいたほうが、
いい役者人生になるのではないか、と思った・・ 】


これはすごく納得してしまった。
そうかぁ・・これから田辺誠一の代表作が生まれるのかぁ。
いや〜楽しみ楽しみ。
でも、こういうスタンスで仕事をしていると、
すごくいい役を演じてても「まだまだ」って考えるから、
逆に、永遠に代表作と呼べるものは出てこないんじゃないか・・
いつまでもいつまでも代表作と呼べるものを追求して行く、
それも面白いんじゃないか・・なんてことも思いました。



▼「田辺誠一/『ジーン・ワルツ
コミカルな役にも真面目な役にも直球勝負で」

日本映画magazine 18 1月26日発売
清川は、柳のような人。生き方が上手でバランス感覚がある。
体制の中で何かを変えていこうということを、
青臭くなくやっている。
キャラクターとして、非常に魅力的。

今後演じてみたいのは、
ストーリーだけでなく、役としてシリアスなもの。
職人的に何かを作っている人に魅力を感じるので。


ジーン・ワルツ』という映画や大谷健太郎監督、
共演の菅野美穂さん、清川吾郎という役、に対して、
ものすごく丁寧に、深く、答えています。
本当に、いろんなこと考えて役作りしてるんだなぁ、と思います。
どんなことに関しても、悪い方向には考えない人です・・
・・って、あたりまえかw。


それにしても・・
田辺さんが清川のキャラとして掴んでいたものと、
私の印象はだいぶ違うなぁ・・と。
いや、田辺さんが話してるような清川の魅力は
十分に伝わって来たんだけれども、
そういう清川のスマートで器用なバランス感覚の奥に
臆病さが潜んでいるように、
私には見えてしまった、ってことですが。
まぁ、そのあたりは、ひとりひとり感じ方が違っていいところ
だと思いますけれども・・(と逃げるw)


何かを作っている職人的な役、というのは、
ぜひ観てみたいです、私も。



▼「田辺誠一×大谷健太郎〜『ジーン・ワルツ』」
CINEMA SQUARE 36  2月1日発売
【 T(田辺)「僕が気になっていたことを的確に答えてくれた。
監督にしっかりしたビジョンがあるので、やりやすかった
O(大谷)「男としての情けないところも、カッコ悪いところも、
無力なところも含めて、清川は難しい役。
田辺さんみたいな佇まいで、こういう役をやりたがる人は少ない。
自分を素っ裸にして見せるようなものだから」
T「手術シーンは、一緒に(赤ちゃんを)取り上げるということも含めて、
直接的なラブシーンとはまた違ったラブシーンというか」
O「医者としての一体感と男と女としての一体感が交錯するシーン。
重要な場面だけど口には出さない、
ある種の高みに到達したシーンなんです」


「そう!そう!そう!」と相槌を打つこと数知れず。
もう、こういう対談を読むと、本当に幸せな気持ちになります。
いつも言ってますが、
私は、田辺さんが自分のことを語るより、
他の誰か(共演者とか監督とか)が田辺さんのことを語るのを
読む(聞く)ほうが断然好きなので。
大谷監督は、本当に田辺さんの魅力を知っているなぁ、
田辺さんの面白さを知ってるなぁ、と、この対談を読んで、思いました。


最初の、田辺さんが気になっていたこと、というのは、
理恵の本当の気持ちでしょうか。
あるいは、もっと具体的に、原作で理恵がやったことを、
映画ではどう表現するつもりなのか、ということかもしれない。
そうやって、ひとつひとつ確かめつつ、
田辺誠一版清川吾郎が出来上がって行ったんだなぁ、
と思うと、また新たな感慨があります。


大谷監督とは、次の『ランウェイ☆ビート』でも一緒。
監督が、今度は田辺さんのどういう面を引き出してくれるのか、
も楽しみです。


そうして・・
日本映画magazineインタビュー読後 の敗北感から
少し立ち直るワタシw。