『恋人はスナイパー』<劇場版>感想:1

恋人はスナイパー<劇場版>感想:1 04年4月19日(月)showm
「味薄な展開なら、容赦なく映画に突っ込み入れてもいいわよねぇ」
なんて、逆にわくわくしながら観てまいりました
恋人はスナイパー』<劇場版>。(ほんと喧嘩腰。笑)

 

最初の「私は王凱歌を忘れない」というきなこさんのモノローグを聞いて、
「あ〜〜、私の苦手な展開だ〜〜」と、椅子をずり落ちそうになり、
田辺誠一さんの名前がキャストの3番目、
内村光良さんと水野美紀さんの次に出て来た時は、
「それほどの活躍をするんかい」と、疑いのまなざしで見、
心の隅で「向かいの映画館でやってる『コナン』を観に行ったほうが
よかったかな」などと、すご〜〜く不埒なことを
ちらっと考えたりしてたんですが・・・
してたんで・す・が!!

船木さんが出て来た途端、
私のココロはすっかり彼に占領されてしまいました。(笑)
船木さん、かっこいいです。 ひたすら、かっこいいです♪

 

私、『恋人はスナイパー1・2(TV)』と観て来て、
船木さんって好きだったけど、物足りなさも感じてたんですよね。
やさしくてかっこよくてソフトで、
きなこへの気持ちも、ものすごくやわらかくて、
それはそれでいいけれど、でも、それだけじゃないはずでしょ、
とも思ってて。

 

でも、今回は、そういう物足りなさを、完全に払拭してくれた。
ただ、フワフワときなこを取り巻いて、優しく包んであげるだけじゃない、
王との絆を知ってなお、
‘刑事とスナイパーとのラブロマンス’をマスコミにでっち上げられた
きなこを2年間守り通して来た、骨太な男の一面を、
言葉ではなく、少ない表情で表現して見せてくれた。
たぶん、あのきなこがドーンとぶつかっても、
今の船木はびくともしないんだろう、とさえ思えた。

 

きなこが、上杉審議官を撃ち殺してしまった時、
それほど重いものを彼女に背負わせてしまっていいのか、と思ったんだけど
王が、その重荷を代わりに背負うことで
彼女への想いを完結させようとしたように、
この映画の先、船木が彼女のすべてを支えてやれる、
という自信があったから、
君塚さんは、あの事件を安心して描くことが出来たのかなぁ、
という気がしました。

 

それから、
神宮寺弁護士役の阿部寛さんと船木役の田辺さんが対峙するシーンが
いくつかあるのですが、
これがまた、敵同士として会ってるわけじゃないのに、
火花がバチバチ飛んでるようで、すごく見応えありました。
阿部さんが、こういう役やると嵌まるだろう、ってのは予測してたんですが
田辺さんがまた、負けてないんですよねぇ。
嬉しくて嬉しくて、
「ふたり一緒の出番をもっとくれ〜〜」と心の中で叫んでました。(笑)

 

観終わって映画館を出て来た時、私は、
最近ずーーっと不完全燃焼気味だったフィルムの中(TVも含め)
の田辺さんに対して、
久しぶりに気持ちのいい着地をさせてもらったなぁ、
という思いでいっぱいでした。

私はこの船木さんが好きです。と、
誰に向かっても、大声で言えそうな気がします。