『最後のレストラン』(第2話/クレオパトラ)感想

最後のレストラン』(第2話/クレオパトラ)感想 

(5月26日10:30 一部加筆しました)

最初に観た時は、
クレオパトラハバネロを使った料理(+面津の作ったアイス)
という組み合わせにどういう意味があるのかよく分からなくて、
ちょっと話に乗り切れなかったのですが、
二度目に観た時に、
このドラマを観る側としては、
歴史上の人物と出された料理の関係を
意味のあるものとして考える、ということだけでなく、
園場が歴史上の人物の背景を学びつつ料理を作ることによって、
シェフとして大切なものを掴み取って行く、
そこにも、歴史上の人物に園場が料理を提供する、ということの
何かしらの(もしかしたら本当の)意味が隠されているんじゃないか、
と思うようになりました。

1話で、信長を通して 人に料理を振る舞うことの喜びを学んだ園場は、
今回、クレオパトラを通して、誰かと競い合いつつ、
それぞれの作ったものを組み合わせて一層良い料理にする、
その面白さを知った。
そうやって、1話ごとに、園場の内の欠けた一片が埋まって行く…
そう考えると、
他のヘブンズドアの面々が持ち味を少しずつ出し始めて来たのに比べ、
園場だけが今のところ無味無臭で味気ないことにも
意味があるように思えてくるのですよね。
園場がいったいどんな人間なのか観る側にほとんど伝わらない、
そのもどかしい感じは、
まだ彼の中身がからっぽに近い状態だからなのかもしれない、と。

第3話はジャンヌダルク
彼女が園場にどんな欠片(かけら)を与えるのか、
次回は、そんなところに注目して観てみたいと思います。


最後のレストラン     
放送日時:2016年4月26日 - 毎週火曜 23:15 - (NHKBSプレミアム)
原作:藤栄道彦最後のレストラン」 脚本:高山直也 演出:近藤俊明 音楽:辻陽 
制作統括:磯智明(NHKコンテンツ開発センター)、櫻井美恵子(国際放映
制作:NHK 国際放映
キャスト:田辺誠一 木南晴夏 鈴木浩介 石黒英雄 福田麻由子 大和田獏 
小沢真珠(ゲスト) 他
公式サイト