『三代目明智小五郎〜今日も明智が殺される〜』(第5話)感想

『三代目明智小五郎〜今日も明智が殺される〜』(第5話)感想
先週、あまりにもTVネタが楽しかったので、今回も期待したんですが、
それほど多くはなかったですね。
滝口順平さん(ぶらり途中下車の旅)と稲川淳二さんぐらい・・かな?
(実は滝口さんネタを水谷豊さん@相棒ネタと勘違いしてたワタシ・・w)
う〜ん、もっとありそうなんだけど、気がつかなかった。
何だか田辺さんに負けたみたいで悔しい。


以前twitterで、田辺さんが、
着ぐるみのしっぽをコンセントにしたら面白いだろうな、と言ったら、
スタッフがすぐにそういうふうにしてくれた、
というようなことを書いてたので、今回注意深く観てたんですが、
え〜・・と、あんまり効果はなかったような・・w

でも、そういうふうに、観てる人間が気づくか気づかないか、
ぐらいのところでネタ作りされているものが他にもいろいろあって、
観る人間の年齢とか嗜好とか注意深さによって、
笑うポイントがちょっとずつズレていたり、
多くなったり少なくなっちゃったりする、そのあたりも、
このドラマの興味深いところなんじゃないか、と思います。


さて、本筋のドラマですが。
怪人二十面相片桐仁)も今回から本格的に絡んで来て、
三ノ輪橋のぼる(五十嵐隼士)と、偽小林少女(怪人二十面相)と、
本物の小林少女(小池里奈)と、
犬の着ぐるみを着たままの中五郎(田辺誠一)の遺体と、
幽霊中五郎と、本物中五郎と・・
って、4人がいろんなものに扮して出て来るので、
何だかちょっとめまぐるしくて、おちつかなかったです。


そんな中で、小林少女が大活躍・・というか、
いろんなことをさせられていて、
それが、観ているうちに、どんどん魅力的に見えて来て、
なんか かっこいい〜と思ってしまった。

まぁ、周りがみんなへタレな男たちだったのでw
なおさら彼女の魅力が引き立った、とも言えるのかもしれないけど。

その分、中五郎の見どころがあまりなくて、
田辺ファンとしては、ちょっと淋しかったかな〜。
まぁ、中五郎は半歩下がったぐらいでちょうどいいわけですが。


今回のゲスト、五十嵐隼士くん。
ビジュアル系演歌歌手、って設定だけで笑えちゃいますがw
音痴なのに歌が好きで、
編集しまくってCD出したのはいいけど、生じゃ人前で歌えない・・
という、かなり切ない背景があって。

で、あいかわらず薄〜くではありますが、
ちゃんと共感出来る犯行動機にはなっていたような気がします、
手口はやっぱりウダウダだったけどw。


福原充則さんの脚本では、
いつも、中五郎のダメだと思われてる部分が推理に役立つ、
という描かれ方をしているのが興味深いです。

今回は、さらに、きっちりとストレートなメッセージがありました。
「自分が傷つかないためには、誰かを傷つけなきゃ やってられない」
という三ノ輪橋に対して、中五郎の言葉、
「天才でない我々は、
ちゃんと傷つかないと前に進めないんじゃないでしょうか」。
これは、のちのち、中五郎と怪人二十面相が本格的に対峙した時に、
大きなキーワードになって来るんじゃないか、という気もします。


その二十面相。
こちらの三代目は、プライドだけはいっちょまえですが、
やはり、どこか弱かったり優しかったり、という部分が見え隠れしてる、
何だかとっても愛すべき怪人でw。

でも・・そういうところはいいとして、
まだまだ物足りないようにも思えてしまうんですよね。
片桐仁を使ってこの程度じゃもったいないだろう、という・・


怪人二十面相という役自体、
どうもイマイチ掴みどころがない、というか、
背景を、まだきちんと脚本に描いてもらっていないせいか、
ちゃんとポジションが定まっていない感じがします。
彼が言う「これはゲームだ」という言葉も気になりますし、
へタレなのに自信満々、という、
二十面相独自の歯ごたえも、もっと欲しいところ。

犯人が、誰かに変装した彼自身ではなく、他の人間という設定だと特に、
どうしても中五郎との距離がうまく保てない感じになってしまうのが、
残念と言えば残念なところでしょうか。

まぁそれも、ここから本格的に「中五郎vs二十面相」
という形に転調して行く変わり目だと考えれば、仕方ないのかなぁ、
という気もしますが。


次回はキングオブコメディ今野浩喜くんがゲスト。
田辺さん、片桐さん、そして今野くんが、
中五郎×二十面相×ゲストの折り合いを、どううまくつけてくれるか、
そこに、小林少女や今回お休みだった高田刑事(田中要次)がどう絡むか、
楽しみです。