2002・9・23-10・28放送 (NHK)
★このトークは、あくまで、翔と夢の主観・私見によるものです。
夢:田辺さんが演じた村井さん・・・これって・・・「反則」 だよねぇ。(笑)
翔:(笑) そうねぇ・・・私の周りの田辺ファンみんな、最初の出だけで、引っくり返って喜んだみたいだから、良かったんじゃない? 反則だろうが何だろうが。(笑)
夢:「いいのかなぁ、そっち方面に行っちゃって」なんていう不安なんぞは・・・
翔:ないない!(笑)
夢:それにしても、田辺さんも、ほんとに楽しそうで。
翔:まぁ、キャラ的にはプリンスメロンくん(@フードファイト)に近いけど、もっと、計算づくでない、天然のいじられキャラ、という感じで。
夢:こういう役やっても、イヤミにならないよね、田辺さんって。
翔:そこはかとなく上品だし。(笑)
夢:なんか不思議。(笑)
★ ★ ★
夢:脚本がジェームス三木さん。
翔:うーん・・・・最初観た時、女性が、男性にとって、ものすごく都合よく描かれてるような気がして、途中で萎(な)えてしまったんだけど、今回観直して、けっこう面白がっている自分がいて。
夢:そう? あたしは小夜子さん(富司純子)のキャラが、最後まで好きになれなくて。 もうちょっとさらりと演じてくれても良かったんじゃないか、と。
翔:あの甘ったれたような話し方が、ちょっと受け入れにくかった、というのはあるかもしれない。
夢:観直してみて、その辺、引っかかるようなことはなかった?
翔:確かに、ちょっと作り過ぎ、という感じはしたけど。 でも、小夜子さんは もともとお嬢さまなんだ、と考えたら、まぁ許容範囲かな、と。
夢:ふ~ん。
翔:それよりも、私としては、「あの藤(富司)純子さんが、コメディーをやってくれた!」という驚きと喜びの方が大きくて。 やはり、もとヤクザ映画の看板女優、というイメージが強かったし。
自分のイメージを壊すことって、勇気がいったと思うんだけど、よくやったな、という・・・うーん、田辺さんのプリンスメロンくんを観た時の気持ちに近い、と言ってもいいかもしれない。(笑)
夢:うーん、確かに、プリンスメロンくんは、少々周囲と浮いてても仕方ないか、とは思ったけど。
翔:私としては、今回の富司さんも、そういう捉え方をしてるんだけれど。
夢:・・・そうか・・・
翔:他の出演者に関しては、それぞれ適材適所だったと思うし、コメディとしても、なかなか面白かったんじゃないかな、と。
夢:・・・そう? あたしはダメだな、やっぱり。 田辺さんは、すごく良かったと思うけど、作品としては、万事都合良すぎ、って感じで、面白いとは思えなかったし。
翔:・・・・最近、妥協してるかな、私。(苦笑)
夢:いや・・そんなこともないと思うけど。(笑)
翔:観た直後、というのは、作品全体に対しても、きちんとした、ある程度掘り下げた感想を持っているんだけど、時間が経ってしまうと、正直、全体的に甘い観方になってしまっている、という気はする、最近は特に。
夢:「辛口・翔」には珍しく?(笑)
翔:(笑) 田辺さんはともかく、ストーリーに関しては、以前のように、徹底的に掘り下げていない気がするから、自分でも。
夢:でも、それって、「掘り下げよう」と思える作品が少ない、ってことも、言えるんじゃない?
翔:そうなのかもしれないけど・・・・なんだか、「田辺さんが出ている」 「田辺さんを観ることが出来る」 ということだけで、かなりの部分、満足してしまっている自分がいるのも確かで。(笑)
夢:!おいおい、そんな、ファンになったばっかり、みたいな、初々しいコメントを・・・(笑)
翔:やばい、かな。(笑)
夢:やばいよ。(笑) というか、それじゃトークが続かないんじゃないの?
翔:いや、それは大丈夫と思うけど。 たとえば『きみはペット』とかは、絶対に突っ込む、というのが分かっているし。(笑)
夢:そうか。 ならいいや。(笑)
翔:・・・いーのかいっ!?(笑)
★ ★ ★
夢:気を取り直して。(笑) さて、田辺さんだけど。
翔:笑うしかない。
夢:そうね。
翔:・・・・(笑)・・・・
夢:・・・・いーのかいっ!?(爆)
翔:(笑) いやもう、すごいな、と。 こんな面白い人のファンになってしまって、どうしよう、とか。 かなり失礼な言い方をしてるけど。
夢:ははは。 でも、「そっち方面に行っちゃってもいい」と思ったんでしょ?
翔:はい。 だって、あまりにも‘嵌(は)まり役’だったから。(笑)
夢:そうね。(笑)
翔:村井さんって、たぶん、以前の田辺さんだったら、富司さんのように「浮いた感じ」になったりしたんだろうけれど、そういう「わざとらしさ」みたいなものが消えて、しっくり馴染みつつ、ちゃんと壊れていて(笑)・・・・ひょっとしたら、これはすごい「センス」なんじゃないか、と、ちょっとびっくりした。
夢:あ、わかる! あの感じは、ほんとに‘ギリギリ’だったと思うし、田辺さん、ちゃんと、その「ギリギリの線」というのを解(わ)かってやってるんだな、と思ったし。
翔:その辺の微妙なバランス感覚みたいなものって、「やってみなけりゃわかんない」ものだと思う。 「その‘線’を見極めよう」という意識を持ちつつ、経験して、積み重ねて、やっと解かって来るものなんじゃないか、と。
プリンスメロンくんの時は、やはり、はみ出していた部分もあったんだ、と、村井を観て気づかされた感じがする。
夢:そうだよね、プリンスメロンくんの時みたいに、観ていて、時々苦しかったり 痛々しかったり、ということがなかった。 村井さんが出て来るの、楽しみだったものね。 次は何をやらかしてくれるのか、っていう期待感が持てた、で、それを裏切らなかった、という・・・・(笑)
翔:そうそう。 純粋に「村井を観るのが楽しみ」だった。 村井というキャラを作った脚本よりも、キャラを仕立てた演出よりも、演じた田辺さんが、一番「村井宗一」を理解し、形にしていた、という気がする。
夢:うんうん。
翔:面白いんだろうなぁ、このポジション。 「主人公」じゃ出来ないもの。
夢:だから、脇役がいい?
翔:いや、もちろん、脇もいいけど、ちゃんとメインでフルに活躍する役も捨てないでくれ、と。
夢:どこまでワガママなんだ。(笑)
翔:自分でもそう思う。(笑) でも、田辺さんなら、そういうことを考えても許される、という気がする。 いろいろな「田辺誠一」が味わえる、だから・・・・
夢:だから「田辺ファン」やめられないんだ。(笑)
翔:(笑)
以下は、BBSに載せた『結婚泥棒』の感想です。
取り急ぎ、初見。 投稿日:2002年10月22日(火)
『結婚泥棒』5話。
私としては、今回が一番面白かったような気がします。
小夜子(冨司さん)の気持ちが、ようやく分かったような気がしたので。
言ってることもやってることも現実離れしてるけど、
彼女を観て、妙に納得してる自分がいたりして。(笑)
宗ちゃん(と個人的に呼ばせてもらってます)はですね、
きちんとしたキャラ作りが出来ている(脚本も演出も俳優も)ので、
「ぶれ」が感じられなくて、ものすごく好きなんですよね。
加賀見のおぼっちゃま(フードファイト)みたいな痛々しさもなく、
自然に「作られてる」、と言ったらいいか。
最初、ぎりぎり「こんなヤツいないだろう。でも、ひょっとしたらいるかも・・・」
という気持ちだったのですが、
観続けてるうちに、私の中でどんどんリアリティを増して行ってて、
今回あたりまで来ると、2~3軒向こうに住んでるような気にまでなってしまって。(笑)
田辺さんの演じた役の中でも、宗ちゃんは、けっこうポイント高いです、私としては。
『結婚泥棒』 投稿日:2003年11月22日(土)
↑のビデオを全編観直しました。 久しぶりの村井さん。
ん~~、最初の出、辻川家の玄関のシーンは、何度観ても笑えます。
ある意味、ハートをわしづかみにされましたもんね。(笑)
心情とか風情とか、そういう部分で良い点を貰っていても、
決して「演技がうまい」と言われることがなかった俳優・田辺が、
最近、いつのまにか「演技派」と呼ばれるようになって来てる、そのスタートが、
ひょっとしたら、この「村井宗一」だったのではないか、と、
あの独特のキャラクターを、プリンスメロンくんほどの作り込みをせずに、
周囲にとけ込みつつ、さらりと演じてる田辺さんを観て、そんなことを、ふと思いました。