『三代目明智小五郎〜今日も明智が殺される〜』(第2話)感想

『三代目明智小五郎〜今日も明智が殺される〜』(第2話)感想
初回のテンポの良さに比べると、ちょっと失速したかな〜・・
面白いことは面白いんだけど、
ゆるゆる加減が、前回のように ちょうど心地良いところに決まらなくて、
なんだかウダウダになっちゃってるところもあって、
キュッと身が締まったゆるゆる感(え?w)になってなかった、
と言えばいいか・・
ああ〜せっかくエンケン遠藤憲一)がゲストなのに もったいない〜

なんてことを思いながら観ていたら・・・
          ・・・最後の3分でやられちゃいました!


ピエロ として存在するしかなかった町内会長・寺内(エンケン)の哀しさと
明智小五郎の孫 として生きてきた中五郎(田辺誠一)の切なさが、
最後の最後でこんなふうにシンクロするなんて!


いや〜、エンケンさん、良かったです!
ケバいピエロのメイクしてるのに(いや、だからこそ、かな)
その下の、哀しげで淋しげな素の顔に、射抜かれてしまった。
最後にこれだけの「落としどころ」があるのなら、
あと10分ぐらい長い尺で、彼の立場や心情を、
もうちょっと詳しく追って欲しかったなぁ、とも思うけれど、
それをやっちゃうと、このドラマが持ってるいい意味の軽さ・ゆるさが
削がれてしまうのかもしれないですね。


「全員集合フリークな、ピエロメイクのエンケン」っていう発想からして、
深夜ドラマのfreeな遊び感覚たっぷりで 面白い、と思ったし、
そういう役にすっぽり入り込んでるエンケンさんを観ることが出来たのは、
幸せなことだと思いました。


そして、田辺誠一さん。
夜中のゆる〜いサスペンスコメディ30分の最後に、
こんな表情を見せられるとは!

中五郎の屈折が・・
このへタレな探偵もどきの内に潜んでいる哀しさが・・
頼りなげな面(おもて)に、かすかに浮び上がる。

彼は弱いんじゃない、逃げてるんでもない、
ひょっとしたら、ただ、心優しいだけなんじゃないか、と、
そんなことを思わせられる表情だったなぁ・・

で、これは案外深いドラマなんじゃないか、
なんてことも考えさせられたりして。(いや、いつもの妄想だけどw)


そしてそして、
やっとシルエット(背中)のみの出演から脱却した片桐仁さん!
いや〜、彼の横顔(二枚目だ!)を観たらね〜、
中五郎(田辺誠一)vs怪人(片桐仁)の本格的な対決が
ますます楽しみになって来ちゃいました。
う〜ワクワクする〜!


・・・なんて、
そんなこんな想いを抱きつつ、改めてもう一度観直したら、
初見の時に物足りないと思われた部分まで、
なんだか納得させられてしまった自分がいたりして。
いやいや、ハードル下げてるつもりは さらさらないんだけど、
結局、初見では、ただ、
あちこちにちりばめられてるオモシロポイントに
気づかなかっただけなのかなぁ、ってw。


追記。
そしてリピート3回目。
なんだ、たのし〜い小ネタがあちこちにいっぱいあるじゃないか!
やばい、 案の定ますます面白く思えて来た。w
何と言っても、中五郎が、どんなトホホ顔でも徹底的にいい男だしねっ。