『853〜刑事・加茂伸之介』(第7話)感想

『853〜刑事・加茂伸之介』(第7話)感想

うん、私、今回の武藤班の描かれ方が一番好きだな。
7人それぞれの持ち味の違いが くっきりと魅力的に出ていたし、
何より、演じている人たちみんな、自分なりの解釈が入って、
すごく伸び伸びと楽しんで役作りをしているように感じられたので。


メインとなる物語のほうも、
突出した魅力的なことがあるわけではないんだけど、
事件や出来事、それぞれの想い、が重層的に絡み合い、
刑事たちが、それぞれの持ち場で能力を出し合うことで、
やがてひとつの結末に向かって、どんどんと縒(よ)り合わされて行く・・
その過程が、今回は特に、
十分に こなれた状態で描かれているように思いました。


こういうドラマって、
最終的に、どん底の不幸な終わり方にならない。
悲しいけれど強い、切ないけれど温かい・・というような、
ドラマ全体に流れる普遍性に繋がる部分がしっかりしているので、
安心して観ていられるんですよね。
水戸黄門の勧善懲悪みたいな、定番の安心感、と言ったらいいか。
安定し過ぎてて、驚かされるところがなくて面白くない、
という人もいるだろうけど、
今回ぐらい内容がしっかりしているなら、
たまにはこういうドラマを観るのも悪くないんじゃないか、と、
いつも妄想働かせてドラマの空白を埋めてるような、
私みたいな妄想過多人間wは、そんなふうにも思います。


で、改めて武藤班。
いやいや いい感じじゃないですかぁ〜。
手相で相手の気持ちさりげなく掴んで、
大事なことをうま〜く訊き出す浜(菅原大吉)とか、
その隣でおしぼり畳みながらw
しっかり話聞いてる酒井(林剛史)とか、
カタブツな自分を自覚してるw真島(戸次重幸)とか、
キャピキャピな外見に似ず、
真面目に仕事こなしてる綾松(新谷真弓)とか、
メインではない彼らが、それぞれの場所で、
それぞれの個性を出して、いい仕事してるのが嬉しかったし、
(特に戸次さんは私のツボに入ってしまった)
加茂(寺脇康文)と武藤(田辺誠一)と佐々木(富田靖子)の
お互いへの距離感がさらに縮まって来たこともあり、
全体的に「班」としてのチームワークが出来つつある気がします。


何と言っても、加茂の「勇作ちゃん」が大きかったですね〜w。
この一言で、加茂と武藤の距離が一気に縮まった気がしました。
あ〜、寺脇さんの 携帯ピコピコ押しながらの絶妙なイントネーションが
うまく伝えられなくてもどかしいw。


一方の勇作ちゃん(田辺)は、というと、
加茂がすんなりと自分の懐に入り込んで来ようとするのを
簡単に許すような人間では毛頭なくw、
あいかわらず にべもないんだけど、
でも、ちょっとしたところで変化が現われて来てるのも確かで。
今回は、「加茂」と「加茂さん」の使い分けに、
先輩を立てるところ、上司として命令を下すところのメリハリが効いていて
案外こいつ(失礼)にも柔軟性があるんじゃないか〜、
と、またちょっと見直したりしてw。


今回の捜査に関しても、
一見、水と油のふたりが、性格的には相容れないものを抱えながらも、
お互いを刺激し合って、それぞれの才能や能力をフル稼働させ、
逆方向からの視点(観点)を持つことで、
立体的に事件を捉え、全容を浮き彫りにすることが可能になる、という・・
両輪がうまく噛み合って動き出すと、強力な相棒になる、という・・
面白い下地が出来てきたような気がしました。

そうだよ!こうでなくっちゃ、
クレジットの最後に田辺誠一の名前が来る意味がないもんね。w


・・・ということで、来週は早くも最終回か。
早い!早過ぎるぞ〜。


・・・・・・・


あ!ひとつ肝心なことを書き忘れてた。
予告が終わった後、
寺脇さんを中心に、田辺さん、富田さん、戸次さん、綾松さんが
一列に並んで、ノベライズプレゼント告知したんですが。
みんな、笑いをこらえるのに必死・・
(こらこら、田辺、本で口を隠すんじゃない!)
和気あいあいとした雰囲気が伝わって来て、幸せな気分になりました。
いいチームワークだわ!w