小山田信有ベスト3!

風林火山クラブ

風林火山クラブ≫http://blog.goo.ne.jp/naomi-cat
小山田信有ベスト3!
≪小山田クラブ≫最終回のお題は、
「あなたが選ぶ小山田信有ベスト3!」でした。
で、私が何を選んだかというと・・・
以下、小山田クラブに書いたコメントです――――――――――――


小山田信有ベスト3!
小山田の死の衝撃から なかなか抜け出せず、
あしたのジョーのごとく真っ白に燃え尽きた状態だったので(笑)
正直「小山田信有ベスト3!」ってところまで
頭が働かなかったのですが・・・

でも、今回の北条氏康どのの言葉に 感じ入るものがあって、
改めて、小山田の心中を勝手に推し量って ウルウル涙目になりつつも(笑)
自分なりのベスト3が、やっと選べるような気がしました。


★「若君様の初陣にござりましたの。失念しておりましたわ。」
                    .......(第8回/奇襲!海ノ口城!)
このあたりまで、小山田は、表面上は信虎を立てつつも、
陰では手玉に取ってる感ありあり。
まして、信虎の息子・晴信など、
はなから相手にしていない様子みえみえの、辛口発言。


★「この儂は所詮お屋形の器にはなれぬと申すかっ。」
                       .......(第22回/三国激突)
晴信を一応甲斐の国主と認めてはいるものの、
信虎の時のようにべったりとくっつかずに距離を置いているのは、
自分と晴信とどちらが真に「お屋形の器」を持つ者なのか、
密かに量っていたためか。
この時まで、小山田には「晴信ごときには負けぬ」という
密かな自負があったと思うが、
その鼻っ柱を、ここで見事にへし折られた。


★「宿命を怨んではならぬ。強く生きるのじゃ。美瑠。
儂はそなたの側から離れぬ。」
                       .......(第36回/宿命の女)
戦いに敗北した人間としての「最後の誇り(拠り所)」を失った時、
小山田を襲った虚脱感。
晴信に対して、武田に対して、初めて心の底から「負け」を認め、
全面降伏した瞬間。


今回(37回)、
竜若丸の一太刀をあえて浴びながら 彼を切り捨てた氏康の
「これぞまことの武士もののふじゃ。
義を守りて滅亡、とは、かのような者をいうのじゃ」
という言葉を聞いて思ったのですが、
おそらく小山田には、自分の父親が「義によりて滅亡」することを
選ばず、武田に下って、郡内領主として生き長らえたことに、
内心、忸怩(じくじ)たる思いがあったのではないか、
という気がしました。

もちろん、その父の判断により信有の命も家臣の命も救われたわけで、
決して間違った判断ではなかったのでしょうが、
彼の中には、「死に損ねた(義を守って滅亡し損ねた)人間」の
劣等感や虚無感のようなものが、
常につきまとっていたのかもしれない、と――。


そんなことを考えながら、
びしゃもんさんのまとめた<小山田殿の出番>を読んでいたら、
(びしゃもんさん、感謝!)
この3つのセリフが、小山田の気持ちの区切りの役目を
果たしてたんじゃないか、という気がしてきて・・・
で、この3つを、私の「小山田ベスト3!」とさせていただきました。


なお、小山田を演じた田辺誠一、のファンとしては、
いつ何時も揺るがなかった、ピンと背筋の張った美しい武士姿、
プライドが色濃く表れた、見下すような斜め目線、
あまりにも衝撃的、かつ美しかった、最期の死に顔、
を、ベスト3とさせていただきます。

―――――――――――――――――――――――――――――

<小山田殿の出番>
びしゃもんさんが、『風林火山』における小山田信有出演シーンを、
仔細かつコンパクトにまとめてくれましたので、ご紹介します。

★風の巻(第1回〜第13回)

★林の巻(第14回〜第24回)

★火の巻その1(第25回〜第35回)

★火の巻その2(第36回)前半

★火の巻その2(第36回)後半