『ヤマトナデシコ七変化』(第3話・第4話)感想

ヤマトナデシコ七変化』(第3話・第4話)感想
うわ〜、やっぱりこれ、私にとっては相当面白いドラマだわw。
第1話の感想で、
>恭平(亀梨)とスナコ(大政絢)のふたりが、自分の容姿について、
>真逆の意味(一方は完璧すぎ、一方はブス)でコンプレックスを持っていて
>それを、今後、どうやって乗り越えて行くのか、というのが
>見どころになるんだろうと思います・・
って書いたのですが、3話あたりから、完全に違う方向にシフト、
最初から狙っていたことなのかどうか分かりませんが、
「恋愛って何だろう」という大きなテーマが浮き彫りになって来て、
で、がぜん面白くなって来たような気がします。


白馬の王子さまを待ち焦がれてアラサーになっちゃった
まり(星野亜希)にしても、
変態的な趣味が高じて女性に毛嫌いされてる久留米(温水洋一)にしても、
現代社会の中では、どこか既視感のある(ある意味リアルな)人物像で、
そのリアルさを「ヤマナデ」というマンガチックな世界の中に溶け込ませて
重くなく、面白く、分かりやすく見せよう、という、
ひょっとしたら、なかなかの策略が働いているんじゃないか、
なんてことを考えたりして。
で・・あれあれ、こういうのどこかで観たことあるぞ・・
そうか『小公女セイラ』に近い空気感だ、と思ったら、ますます興味深くて。


同じTBSでドラマ化された、
香取慎吾くん主演の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』も含め、
この、「極端にマンガチックな世界の中のリアリティ」
というテーマを秘めたドラマ群っていうのは、
今後、TBS制作陣に、新たな道を拓くことにならないだろうか、なんて、
私の中では、勝手に、
将来の日本のドラマ展望にまで発展する始末。
・・いやはや、我ながら、どこまで妄想が広がっちゃうんだか・・w。


さて、恭平(亀梨和也)くん。
いや〜、いいですね。
こちらとしても、容姿コンプレックス、なんてうわべのことよりも、
そこから派生してしまった「解き放てない何か」を持った人間、
というところに焦点を当ててくれたほうが、ずっと感情移入しやすい。
スナコ(大政絢)にしてもそう。


恭平とスナコの天然な部分って、どこか共通していて、
そこが、今のところ、ふたりの恋愛観をライトなものにしている、と思うし
亀梨くんも、大政さんも、そのあたり、吹っ切れて、
だんだんと、いい感じに表現し始めて来ていると思う。


彼らを取り巻く人たちは、
下宿人の雪之丞(手越祐也)・武長(内博貴)・蘭丸(宮尾俊太郎)や
美音(高島礼子)の息子(加藤清史郎)が、
それぞれのキャラがはっきりして来て、彩りも良く、面白くなって来たけれど
やはり、全体を通して若者だけ(恭平・スナコを含め)じゃ、
どこか物足りなさは否めなくて。
大人が、喫茶店のマスター(大杉蓮)だけじゃなぁ・・と思っていたら、
4話では、美音(高島)が本格的に絡んで来て、
ようやく、グッと締まった気がします。
ゲストの温水洋一さんも、とても良かった。
(やっぱりバラエティの人じゃなかったんだw)


ともあれ、
今回、全体的な輪郭がやっと見えて来たような気がして、ホッとしました。
今後、恭平やスナコたちが、どういう道筋を通って、
「本当の愛(生身の相手を想うこと)」に出逢うことになるのか・・
続きを楽しみにしたいと思います。